《桃side》
次の朝になって……
四人は交渉人のアジトへ行くため家を後にした…
案の定……こいつの熱が急激に跳ね上がって、
呼吸を荒くしていた……
ん、大丈夫なのだろうか、
苦しそうなのはわかるけど……
俺にはどうもしてやれない
俺はこいつの額に置いていたタオルを変えようと
その場を立った……
『ぎゅ』
って感覚がして振りむいたら
こいつが無意識なのか、
俺の服の裾を握っていた
行かないでと言わんばかりの強さで握る……
振り払えばすぐに解けるはずなのに…
何故か、それが出来なかった……
《黒side》
あぁぁぁ、逃げたい……この車から降りたい、
なんで俺も着いていこうと思ったんだろ……
ピリピリしてて苦しい……
京本は、大丈夫なのだろうか……
朝熱を測ってるとことしか見なかったから……
あ〜やばい……何も頭に入らないっ
樹が無線を取った
……
まじかよ
つづく












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!