久々に会ってもいつも通りな会話にホッとした。そうよね。俺が勝手にギクシャクしてただけだし。
決心を付けた想いすら鈍ってしまいそうな程にあなたの雰囲気は心地良い。
こんな関係が気が済むほど俺を幸せにしてくれたから、だからこそ煩わしくてうんざりだった。
変に嫉妬して、変に歓喜して、あなたの行動一つで一喜一憂する俺は周りから見たらさぞかし笑えただろう。
だからここで終わりにする。
薄暗い公園。
あの日。
あなたに出会ってからずっと一緒に遊んでた公園。
まだ残っているブランコにお互い座る。
泣かせた理由。なんだったろう…。
でもとにかくあなたが怒って殴りかかったのは確かで、俺が必死に止めようとしてた。
理由なんてその衝撃で何処かに飛んでいってしまっている。
それを聞いてくうちになんとなく思い出す。
そういえばそうだった。今なら好きな子をいじめる男子の典型的なやつだと分かるけど、幼い頃の俺は本当にあなたがいじめられてると思って庇ったんだ。
結局は、泣かされたんだけども。
何?それ?あ、人としてってこと?いや、こんなクズを人として好きになるってどんな物好き?でも、あなただし…ありえるっちゃありえる…。
頭の中で順々に状況を整理し、急な"好き"になんとか動揺せずに対応しようと試みる。
沈黙。
え?こ、告白されたの?俺……。いや、どういう流れ!?サラッと言うことじゃなくない!?あなた全然恥ずかしそうな顔もして無いじゃん!!寧ろ…泣きそうな顔してんじゃん。
もう一度あなたの顔を見てみると、あーあーこれは惚れてる顔だ。俺もよく知ってるよ。その顔。俺もよくあなたにしてたし、ファンの中にもそういう顔した子よく見かけるから。
こんな顔をさせたまんまで俺は良いの?サラッと済ませたけどかなり勇気いる行動だったでしょ?
俺もそろそろ腹括って言うべきだよね。
これ絶対振られるんだろうなとか考えてるんだろうな。その悲しそうに笑う顔も知ってる。
俺もここに来る前に散々鏡の前で振られても笑顔作る練習してきたから。結局上手くできなかったけど。
もうひよってんな!!本当俺ってチキンだからさ!!正直に全部言えよ!!
何故黙りこくっているのか分からず、変な汗が流れてくる。てか、あなたが告白してきた時点でもうぐだぐだだし…俺がかっこよく告白するつもりだったのに毎回この暴れん坊に邪魔される。
そんな奴を好きになった俺も相当の物好き。
だからさ、物好き同士で一緒にいたいんだよ。
俯き加減にしていた顔を上げて、あなたを見て俺はギョッとした。呆然とした顔で綺麗に涙を流しているんだから。
もうここまで来ると、今まで日和ってたのなんだってぐらい俺があなたのこと好きだったか伝えてやる。
確かに今までの行動がダメダメすぎたけど、そんなとこもあなたは知ってる上で好きになってくれたんでしょ?














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!