あっきいside
知らなくて良いことのほうが幸せな時だってある。
好奇心は時に大きな化け物となって、襲いかかってくることもある。
ぷりちゃんはそれをわかっていない。
まぜちだってそうだ。
どうしてあんなに楽観的にいられるんだ?
どうして………
どうして………
俺はどうしたら良いの………?
ぷりっつside
見慣れた田舎の道を歩いていた。
夏だった。
俺の隣を学生服を着た男子高校生が歩いていた。
顔は………見えない。
黒いクレヨンで顔が塗りつぶされていた。
ただ、昔から仲良くしているような………どこか懐かしさを感じた。
考える前に勝手に口が動いていた。
目の前がノイズだらけになる。
場面が変わってそいつは泣いていた。
嫌な予感がした。
何も、聞きたくない
何も、知りたくない
俺は耳を塞ぐ。
それでもそいつは脳内に語りかけてきた。
俺は泣きながら走っていた。
何故だかわからない、走っていた。
森の奥深くへどんどん深くへ。
見覚えがある場所だ。
確かあいつと一緒に探した隠れ家だっけ?
鼓動が速くなるのは走っているからじゃない。
そいつはいないのに、脳内に直接語りかけてくる
ハッと目を開けた。
新幹線のアナウンスが東京駅に着くことを告げる。
また嫌な夢を見ていた。
冷や汗がすごく、周りの人から奇怪な目で見られた。
急いで汗を拭き、荷物の準備をした。
暫くして新幹線は東京駅に止まった。
慣れない人混みに酔いそうになりながらも例の電話の主との待ち合わせ場所に向かう。
そこには身長の高い、茶髪の男性が気怠げに立っていた。
俺を見るなり駆け寄ってきてそう聞く。
そらびびさんはそう言って、笑った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。