目が覚めて、ゆっくり目を開ける。
カーテンの隙間から、朝の光が差し込んでいた。
ぼんやりと昨夜のことを思い出す。
ジンギと話したこと
泣いたこと
オッパが来てくれたこと
そして___
指輪
私はゆっくり左手を持ち上げる。
薬指には、昨日もらった指輪。
あなた「……夢じゃないんだ」
小さく笑った。
そのまま指輪を眺めていると、後ろから低く掠れた眠たげな声が聞こえた。
ドンウク「何見てるの?」
あなた「……指輪」
ドンウク「嬉しい?」
少しだけ照れながら
あなた「……うん」
すると、後ろから腕が回ってくる。
ぎゅっ
あなた「……オッパ?」
ドンウク「俺も」
あなた「……ふふ」
そのまま起き上がろうとすると
ぎゅっ
後ろから伸びている腕が、私のお腹あたりをしっかり抱きしめる。
あなた「……ちょっと(笑)」
ドンウク「まだいいじゃん」
あなた「起きたいんだけど」
ドンウク「ダメ」
あなた「なんで(笑)」
少しの沈黙のあと、耳元で小さく。
ドンウク「……昨日やっと捕まえたから」
あなた「……」
思わず笑ってしまう。
あなた「じゃあ……あと5分だけ」
ドンウク「うん」
そう返事をしたくせに、腕の力は少しも緩まない。
あなた「……オッパ、これ絶対5分じゃ終わらないでしょ(笑)」
ドンウク「なんで?」
あなた「だって、さっきから全然離してくれないじゃん」
ドンウク「……嫌?」
あなた「……嫌じゃないけど」
そう答えると、背中越しに小さな笑い声が聞こえた。
ドンウク「じゃあ、いいじゃん」
あなた「……もう(笑)」
呆れたように笑いながら、私は彼の腕にそっと手を重ねた。
すると、薬指の指輪に気づいたのか、ドンウクが私の手を取った。
ドンウク「……似合ってる」
あなた「ほんと?」
ドンウク「うん、ずっとつけてて」
あなた「……もちろん」
そう答えると、彼は満足そうに私の手を握り直した。
ドンウク「……よかった」
その声があまりにも優しくて。
私はもう一度、彼の腕の中で目を閉じた。
10年ぶりに繋いだ手は
今度は離れることなく
朝になっても、私を抱きしめていた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。