最後の文を読んだかと言われ、差し出された紙を見る
いや、そこには条約文の他なにも書いていない。
パチンっ
グルッペンさんが指を鳴らす
すると、
さぁァァァァァァ
紙の余白に文字が浮き上がる。
そこに書いてあったのは…
その頃天界
天界であるはずのその場所では、天使の姿をした何かがあの大穴を見て話していた。
されどその話は誰も知らない
天界は確かに闇に飲まれかけている
はずだった。
魔界ー総統室
『魔界の大部分を支配するものへ。一つ提案がある。そこに一人の天使が使者としてきただろう?その者を貴方方にあげよう。友好の証としてくれ。貴方方には分かると思うが彼は非常に貴重でね。請求するは条文の通りだ』
自ら堕天した場合は自由意志を持てる…?
トントン様の黒かった羽が白くなる
まるで天使のように
俺の目に映るトントン様は確かに
昔の大天使のトントン様で
後悔と、
何もできなかった自分への苛立ちが
押し寄せてきた
人目もはばからず、トントンさんに抱きつく
俺の身体を優しく抱きしめて、頭を撫でてくれる
ほら、他の人もいるんだからどかないと…
さっきも泣いて迷惑かけただろう。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。