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第1話

潜入成功
237
2025/04/08 14:19 更新
若頭に就職したイルマ、彼の部下面接に受かったのはアスモデウス・アリス以外にもう一人いた。

イルマ
好きな食べ物はなんですか?
ユウ
好きな、食べ物ですか…わかりません。失礼ながら、初めて聞かれたので。
イルマ
初めて…?えっと、じゃあよく食べるものとか、また食べたいなぁって思うものとか…
ユウ
よく食べる…栄養サプリ?
イルマ
え、そんなの食べるの…?
ユウ
はい…あ、また食べたい、っていうものなら。何の食べ物かはわからないのですが、昔食べた…赤くて甘い…何の食べ物だったんでしょうね。もう思い出せないのですが、すごく暖かく感じたのは覚えてます。
イルマ
うーん、赤くて甘い、かぁ。なんだろう?心当たりある?
イルマは後ろを振り向き、先生と呼ばれる男性とオペラと呼ばれる人の方を向いたが二人とも首を振った。
イルマ
ごめんね、僕にはそれが何かわからないや。けどいつか食べられるといいね!
それで面接のことなんだけど、僕はあなたのこと頼りになりそうだなって思いました。年齢も近いし仲良くなりたい!二人が良ければ採用で…
オペラ
イルマ
オペラ?
オペラ
なんでもない
カルエゴ
…意義はない。
通過儀礼テストに進もう。
ユウ
はい
そうして別に部屋に連れられた。拷問部屋だ。
イルマ
オペラ、どうかした?
オペラ
いや…
オペラ
(隙が全くなかった…相当強いな。それこそ、うちで脅威になるくらい。だが、前科はただの暴行罪と窃盗罪だけ…)
カルエゴ
拷問だ。うちは女だろうと、仕事がこっちメインじゃなかろうと通ってもらう。お前みたいな使用人でもな。
【バビル】の許可なしで、うちが仕切るワォルターで好き勝手してる阿呆どもだ。何か吐かせろ。
目の前で椅子に縛られてる男性二人を見つめる。
ユウ
周りにある器具は使っていいんですか?あと血で少し汚れるかもしれませんが…
カルエゴ
構わん、ここは拷問部屋だ。好きなようにしろ。
ユウ
はい、
カルエゴさんは椅子に座り、私がどうするか様子を伺っている。とりあえず私は囚われた二人に話しかける。
ユウ
何か吐いて?
カルエゴ
(適当すぎだろ…)
モブA
っふ!俺は何も言わない!!組織は裏切らな…!?
ユウ
二人いるし、一人は入りませんよね?
近くにあったノコギリをしゃべらない方の男に振り翳してみると、簡単に右腕が落ちた。叫び声がうるさいから口の中に金具を詰めて黙らせる。
ユウ
どうします?先に何か吐いた方を生かしましょうか…
モブA
ッツ!待ってくれ!!俺たちは上から命令されただけで!!何も知らないんだ!!!本当なんだ!!信じてくれよ!
ユウ
…今重要なのは、信じる信じないじゃなくて、有益な情報を吐くか吐かないかです。
とりあえず手を切り落としてみた。
それから数分続けたが、特に有益な情報を得られず困ってた時だ。
カルエゴ
そこまででいい。合格だ。
割って入ったカルエゴさんが男たちを黙らせ、私に言った。
カルエゴ
拷問の甲斐もなかったな。
お前はドンに挨拶してこい。
ユウ
はい
ユウ
…失礼します。
中に入ると、ちょうどボスたちもいた。
サリバン
やぁ、君が使用人として雇われる…
ユウ
ニノ・ユウと申します
お辞儀をすると顔を上げろと言われる。
サリバン
歓迎するよ、よろしくね。
君は主にイルマくんとオペラの世話がメインだけど、いつでも他の仕事を手助けできるようにしておいてほしい。それと、はい。二人の部屋の鍵。
詳しくは二人に従うように、お願いね。
ユウ
はい、かしこまりました。
イルマ
えっとね、朝はこの時間に起こしに来れる?僕は声をかけてくれるだけで大丈夫だけど、オペラは叩き起こさないと起きないから。ベッドから出るまでちゃんと見張っててあげて。それと、朝は46°のミルクを出して上げて。
ユウ
はい、
イルマ
それと…あとは…これと…
ただただ二人の面倒を見てるだけで済みそうだ。楽な仕事だな。
夜、新しい自分の部屋で伝言を残す。
ユウ
潜入成功、私の通過儀礼は拷問でした。生憎、ドン専属にはなれませんでしたが、若頭専属です。これにて今日の経過報告を終了します。

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