ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピ……
大嫌いな アイツ の 声で 目を覚ます
情けない声 を 出して 、少し 恥ずかしい
ゆっくり時計に目をやると、
時計の針は、8を指していた
いつもは、鼻歌を歌いながら歩く通学路も、
今は、全力で走りながら、
イライラをお互いにぶつけ合う
準備をする暇なんて、微塵も無かったから
髪の毛も可愛くないし、朝ご飯も食べてない
しかも、
コイツは、体力も無いし、足も遅いから
陸上部の僕が、一生懸命手を引きながら走ってるのだ!
そう、ムカつきながらも走っていくと
やっと校門が見えてきた
ホームルームまで、あと3分しかないのに、
コイツ……、止まりやがった……、!!!
そう言って、一歩も動こうとしないコイツ
ホント、どうすれば………、
僕は、思いついてしまった
2人共教室に向かえるし、
体力の無いコイツに " 罰 " も与えれる
一石二鳥とは、まさにこの事だ
そして、僕は
ヒョイッ
僕は、コイツを抱きかかえたまま、
教室に向かって走った
ふっふっふ〜……
恥ずかしさで、壊れるがいい…!!!
……って…、
無言じゃん
もっとさ、…?
みたいなの、想像してたのに……
……まさか、…
全く照れてない……!!?
全く照れてなかったら、僕がやり返されるんじゃ……!
僕は、そう怖くなったが、
ちらっと、彼の方を見た
すると、…
と小さく呟き、
僕の首に腕を回した
ホント、何なのコイツ………!!
僕は最大限にムカつき、彼から目を逸らして
教室に向かって走っていった
耳まで真っ赤に染まった顔
少し水で潤う両目
ギュッと回した腕
ほんの、
ほんのちょっとだけ
可愛く見えたのは、気の所為だろうか












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!