Emma side
栗色のショートヘアで 、頬に痛々しいガーゼを
貼っている子供は 、私の目を見て静かに答えた 。
この子の口から出てきた言葉に 、思わず身構える 。
「 狩られる為に 」、その言葉に疑問をもつ 。
前にソンジュが教えてくれた 。
鬼は " 人間 " を狩ってはいけない 。
その約束が二つの種の中で結ばれたはず 。
じゃあ 、どうして ……… ??
秘密だから 、約束を破っても許されるってこと ??
何それ 、意味分からない 。
私は疑問に思ったことを次々と問いかける 。
ああ 、なんて残酷なんだろう 。
鬼の世界で暮らしている" 人間 " は 、どうしてこうも
残酷な生活を送らなければならないのか 。
その時 、森の中から大きな悲鳴が聞こえた 。
私は 、呼び止められる声も気にせず走り出した 。
恐怖に怯えた声を無視なんて出来ない … !!
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
エマ達が大音量のメロディーを聴く少し前のこと 。
食糧達が待つエリアに繋がる地下道を歩く
複数の影があった 。
彼等は今から始まる狩りに心躍らせていた 。
五摂家の一匹であるバイヨン卿は 、次々と私見を言う彼等を見た 。
そして未だ口を開いていない王家の一匹であり 、
自身の親友でもある彼に問いた 。
名を呼ばれた彼は一つ溜息を吐いて 、気だるそうに
答えた 。
物憂げそうなレウウィス大公を先頭に 、彼等は
太陽の下に顔を出す 。
そして 、楽しい時間の幕開けを告げるメロディーが
施設中に鳴り響いた 。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。