下におりると、黒紅の特攻服を着た人たちがいっぱい…
壱馬は特攻服に腕を通す
背中には金色で大きく"雷龍"の文字
それと…大きな龍の刺繍…
龍の刺繍はどうやら総長だけのようだ
あまりにもかっこいいその姿に思わず釘付けになってしまって…頷くくらいしかできなかった
壱馬がバイクに乗って先頭を走り出すと、みんなあとを着いていく
康さんの車は、1番最後尾を走る
……みんな大丈夫かな
しばらく車が走った後、止まったのは寂れた廃墟
…ここに"狼犬"が?
車に乗っていても分かるのだが……
廃墟の中から雄叫び、叫び声、色んな声が聞こえてくる
…どうか…みんな無事でありますように…
〜♪
晴美のスマホが鳴り出す
素早くキーボードを打つ晴美はとても真剣な表情
それから30分くらいして、黒紅の特攻服の人たちがぞろぞろと出てきた
先頭には壱馬
こっちに向かって笑顔でブイサインをする
…終わった…のね…
安心してほっ、と息を吐いた
来た時と同じようにバイクがたくさん走り出して、車は最後尾を走る
みんなの背中の"雷龍"の文字がとても光って見えた

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!