目黒side
家の前にやって来た、、
俺も前に進まなきゃなのに、、
嫌な記憶が蘇ってきて、怖くて足が動かない、、
すると、
そう言って、優しく手を握ってくれた、
もし、母さんが帰ってきてたら、
何をしでかすかわからない、、
辰哉くんを危険な目に合わせないために
俺は1人で入る事にした、、
ガチャ
ドアをあけた
家の中には誰もいなかった、、
しかし、前よりも散らかってる気がする、、
もしかすると、
母さんは戻ってきてここで暮らしてるのかもしれない
早くしないと帰って来ちゃう、、
急いで支度をして家を出た
パシッ
手首を掴まれてしまった、、
ヤバい、、叩かれる、、
俺は覚悟して目をギュッと瞑った、、
バチンッ
痛々しい音、、あれ、でも、痛くない、、
恐る恐る目を開けると
俺の前でうずくまる辰哉くんの姿が、、
許せない、、
大切な辰哉くんを、、
こんな目に合わせて、、、
守るって決めたのに、、
そう言って、辰哉くんは母さんに深く頭を下げた
俺も一緒に頭を下げた、、
ゆっくり顔を上げると、、
母さんはポロポロと涙を流していた、、
悲しそうで、寂しそうで、何かを後悔しているような顔
母さんのこんな顔初めて見た、、
俺は辰哉くんの腕を掴んで
母に背を向け、前へ進んだ
小さな声だけど、泣きながら謝る声が聞こえた、、
辰哉くんは何も言わずただ優しく手を握ってくれた
沢山ひどい事もされたけど、、
楽しい事だって沢山あった、、
何しろ俺にとってはたった1人の母親だから、、
俺も前に進むから、母さんも前に進めるように、、
それから、
家事を分担したり、一緒に買い物に行ったり、
辰哉くんが大好きなゲームをしたり、、
色んな事をした、、
俺の辰哉くんへの気持ちはどんどん大きくなり、
きっとこれが恋だということに気がついた、、、
だけど、、告白なんてしたら、
もう一緒にいられなくなるかもしれない、
今の関係が壊れるのが怖くて、、
俺はこの気持ちを隠し通すことを決めた、、
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半年後
俺は高校3年の夏を迎えた
それから俺は、その夢を叶えるために
最初の目標である、志望校に受かるために沢山勉強した
どんなに仕事が忙しくても家事をしてくれたり
苦手な料理だって俺のために作ってくれたり
夢の事は一切聞かずにただ俺を支えてくれた辰哉くん
今まで、沢山助けてもらった分、
次は俺が辰哉くんを支えて、助けるからね
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深澤side
今日は蓮の志望校の合格発表の日!!
大学なのか、短大なのか、専門なのかすらわかんない、
だけど、蓮の夢に近づけるならと、
俺なりにできる事をやってきた
でもやっぱり気になる蓮の夢、、
あんまりしつこく言って
嫌われるのが怖くて言えなかっかけど、、
本当はものすごく気になる、、
webでの合格発表だから
蓮は自分の部屋で確認するらしい、、
あと、2分、、
俺は落ち着くことなどできるはずもなく、
同じところを行ったり来たり、、
ガチャ
部屋のドアが開く音がした
時計をパッと見ると合格発表時間を5分もすぎていた
ゆっくり歩いてくる足音
確かに、
受かっていたらすぐにでも来てくれるはず、、
、、、ダメだったのかな
どんどん悪い方に考えてしまう、、
それからというもの、
蓮は、バイトに沢山出るようになった、
いくつか掛け持ちもして
身体を壊さないように、ちょこちょこ休みは
もらってるみたいだけどやっぱり心配になる、、
これも、夢のためなら邪魔はしたくない、、けど、
今日はバイトが休みみたいで、
ソファでゆっくりしている蓮に声をかける、、
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そして、明日からは4月に入る、、
学校の入学式が迫ってきたらしい、、
今日は蓮のバイトもなく、俺も休みだから2人でいられる
一緒にいられるだけでこんなにも嬉しい、、
凄く幸せだ、、やっぱり俺は蓮の事が、、、
ガチャ
あれ?なんか元気ない気がする、、
気のせいかな、、?
、、作り笑い
、、バイトのしすぎで疲れてる?
やっぱり、なんとなくだけど、、
いつもの蓮じゃない気がする、、
そうだよな、、
疲れてるんだとしたら、、休みたいよな、、
俺とした事が、、、
蓮が微笑む、、
俺はこの顔が何よりも大好きだ、、
この優しく包み込んでくれる笑顔が
何よりも俺を癒してくれる、、
大好きだ、、苦しいくらいに蓮の事が、、
か、可愛い、、
子供みたいに喜んで、
小さい声でヤッタ!ってガッツポーズしてる
気づいてないと思ってるだろうけど
丸見えですよー蓮さーん笑
そんな無邪気なところも全部が愛おしい、、、
俺と2人きりがそんなに嬉しいの、、?
そんなに喜ばれたら期待しちゃうよ、、
ポンポン
座ってるソファを優しく叩き、俺を呼び寄せた
俺が蓮の隣に座ると、
グイッ
手首を掴まれて、引き寄せられた
蓮は、そういうと、俺の手を優しく握った、、
映画を一本見終わると、丁度お昼の時間になり、
簡単なパスタを一緒に作った、
トイレに行くにも、飲み物を取りに行くにも
俺が立つと必ず、
って、少し寂しさそうな顔で聞いてくる、、
そんな顔も愛おしくてたまらない、、
そう言って蓮から少しだけ離れる
そんなこんなで時間は過ぎて夜の7時を過ぎた
食材を出すために冷蔵庫を開ける
急に静かになって、さっきまでずっと隣にいたから
心配になって振り返る
すると、俺にスマホを向けていた
、、、また、だ
悲しそうな、辛そうな顔、、
バレたくないのか、すぐに微笑む
何か隠してる、わかってるけど
蓮から話すまでは何も聞かない、、
隠してるのにもきっと意味があるはずだから、、
そんな可愛い顔でお願いされたら断れないじゃん、、
、
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" 頑張れ "
蓮のオムライスにそう書いた
蓮の前にオムライスを置いた
" ありがとう "
俺のオムライスにはそう書かれた
蓮は、そう言いながら、、笑顔で涙を流していた
そう名前を呼ぶと、、涙を雑に拭き取って微笑んだ
カシャ
そう大きな声でいただきますを言うと嬉しいそうに
俺の作ったオムライスを食べてくれた
最初は笑顔だった蓮の目がどんどん水かさを増した
幸せを噛み締めるように笑いながら
流れる涙がポタポタと机に落ちた、、
2人とも食べ終わり、、
蓮は下を向いたまま名残惜しいそうにお皿を見ていた
蓮は、ただ俺にごめんと言った、、
そうして俺は風呂に入ってソファでゆっくりしていた
後に入った蓮が風呂から出てきた
さっきの出来事がまるでなかったかのように
笑顔で
そう甘えてきた
そう言って足の間に座らせて
柔らかい蓮の髪の毛を乾かす
俺からドライヤーを奪うと
今度は俺を蓮の間に座らせた、、
優しくて、温かい手で俺の髪を乾かした、、
「じゃあ、毎日俺が乾かすよ」
とか言ってくれると思ったのに、、
そう、俺の手を引いて寝室へ向かった
ギュッ
そうして俺たちは眠りについた
次の日の朝あんな事があるなんて
この時の俺は想像もしてなかった、、、
もっと早く気づけてれば、、
無理矢理にでも話をきいてたら、、
こんなことにはならなかったのかな、、
NEXT
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大変お待たせしました!
全然投稿できずすみません🙇♀️
題名も書いてる途中にしっくりこなくなってしまい変えさせていただきました!
物語が長くなってしまいすみません!
もう1話ほど続く予定ですので引き続き楽しみにしていただけたら嬉しいです!
よろしくお願いします!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!