夢主の苗字固定します!
藤崎あなたです
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旭川に来て数日
兵士「少尉殿と上等兵殿!!鶴見中尉殿から電話がありました!!」
鯉登「何っ!!鶴見中尉殿からか!?」
兵士「今すぐ第七師団二十七聯隊司令部に向かえと言っていました!!白石由竹を誰にも接触させるなとのことです!」
鯉登「そうとなれば早く行くぞ!!」
鯉登少尉と私は走って淀川中佐のいる二十七聯隊司令部へ向かった
鯉登少尉は足が早く追いつくのも一苦労で道中早く走らんかと罵られながらもどうにか走った
司令部の中に入りドアを開けるとそこには淀川中佐と白石由竹、そして犬童四郎助と名乗る人物と覆面の男が居た
淀川「どうした鯉登少尉と藤崎上等兵。」
『鶴見中尉が旭川に到着するまで白石由竹には誰とも接触させるなと指示されているはずですが』
犬童「中尉の言いつけを守らんといけないのですかな? 淀川中佐」
淀川「戻れ!!お前らなど読んでおらん」
鯉登「犬童さま……ちんちんぬきなっもしたなぁ」
白石「…ちんちん?」
鯉登「犬童さまが月形の樺戸監獄で典獄を務められていた時薩摩藩の囚人と接する機会が多く…薩摩の方言を流暢に使いこなすとお聞きしました」
淀川「鯉登…何のつもりだッ」
鯉登「さっきおいがなんちゅうたかこたえてみっくんやんせ」
犬童「よがへるとひぇっくっもんでな(日が暮れると寒くなるけどな)」
鯉登「あさはてあぶいがいりもすな(朝は火鉢がいりますね)」
犬童「わがばっかいしぃちょっど(独り占めしてます)」
鯉登「つっぎゃげくうたこっがありもすか(さつま揚げ食べたことありますか?)」
犬童「さけのしおけにがっついじゃっど(酒のつまみにぴったりだ)」
同じ国とは言え地域が違うだけでこんなに聞き取れない言葉があるとは、、
白石「何言ってるかさっぱりわからんな、ほんとに同じ和人の言葉かよ」
鯉登「じゅじょなのんごろじゃっどきっもした(相当な飲兵衛だと聞きました)」
犬童「いまごっはよおなりもした(近頃は弱くなりました)」
犬童がそう言った瞬間鯉登少尉は銃で犬童と覆面の男を撃った
察するに偽物と判断したのだろう
鯉登「鶴見中尉の情報では犬童四郎助は下戸だ」
淀川「…むぅ舐め腐りおって」
そう言うと淀川中佐は銃を拾って白石に向けた
淀川「こいつなんてさっさと皮にしてしまえばよかったんだ」
『待ってください淀川中佐!!』
鯉登「白石由竹は殺さないでくださいッ!鶴見中尉に叱られてしまう!私がッ!」
淀川中佐が発砲すると同時に覆面を被っていたはずの男が白石を守った
白石「杉元ッ!」
杉元「俺は不死身の杉元だッ!!」
杉元は白石を連れで窓から飛び降りた
急いで白石を追うために窓に手おかけた時外から誰かに肩を撃たれた
鯉登「外の仲間かッ!、藤崎上等兵立てるか!」
『私より早く白石を!』
鯉登「、分かった急いで後を着いてこい!」
鯉登少尉は他の部下を連れて急いで後を追った。追いつけるように雑ながら応急処置をして急いで鯉登少尉の後を追った
白石達は気球隊の試作機を占領したようで
他の兵士たちが山のように積み重なり気球にしがみつこうとしていた
そんな兵士たちを踏み台にして鯉登少尉は気球にしがみついた
『あんな無茶なッ!』
私は近くにいた馬を借りることにした
兵士「おっ、おい!」
『すみません!少し借ります!』
気球の進む方向に合わせて馬を進めた
馬の走る振動で肩の傷が痛む、
『痛いッ、』
気球では鯉登少尉と杉元が戦っているのが見えた。
近くには白石と、尾形上等兵、
さっき私を撃ったのは尾形さんだろう
そうこうしていると鯉登少尉は白石に頭上か蹴り落とされて近くの木に落ちた
落ちたと思われるところに急いで向かった
『鯉登少尉!!』
鯉登「ここだ。」
鯉登少尉は見るも無残な姿で木に引っかかっていた
そして溜息をついた後1枚の写真を見て
鯉登「鶴見中尉どんにがられる(鶴見中尉殿に叱られる…)」
と呟いた
『鯉登少尉殿。早く木から降りてきてください』
そう言うと大人しげに木から降りてきた
鯉登「はぁ、鶴見中尉殿、、」
『大丈夫ですよきっと、、、、ッ、、』
肩の傷がすごく痛い、応急処置はしたものの急いでて雑に布を縛り付けただけだけだし、馬に揺られたせいで余計に痛い
鯉登「? どうした?肩の傷が痛むのか?」
『いや、大した痛みでは無いので大丈夫です、』
鯉登「嘘を言え、痛いからそんな苦虫を噛み潰したような顔をしているではないか」
『、、そんな事より早く司令部へ行きましょう。犬童に化けていたのは恐らく刺青の囚人。早く皮を剥がさないと。そして白石は捕まえられませんでしたが写しがあるはずです』
鯉登「だがそんな状態では、」
『鯉登少尉殿、鶴見中尉殿に早く会いたいとは思わないのですか?』
鯉登「何っ!?」
『囚人の皮と白石由竹の写しを鶴見中尉殿に見せればさぞ喜ぶと思いますよ』
鯉登「よーし早く戻るぞ♪」
『(単純)』
鯉登少尉が我先に馬に乗ったので私は歩くことにした
鯉登「ん?何をしている。早く馬に乗れ」
『馬は1頭しかいないですよ』
鯉登「なに2人で乗ればよいではないか。ましてや藤崎上等兵は深手を負っている。そんな兵士を歩かせるほど私は鬼畜ではないぞ」
『ですが、、』
鯉登「つべこべ言ってると鶴見中尉殿の元に行くのが遅くなるだろ!早く乗るんだ!」
『分かりました、』
鯉登少尉の後ろに乗ろうとすると
鯉登「何故前に乗らない?怪我をしているんだから私が後ろから支えやる」
そう言われ渋々鯉登少尉の前に乗った
鯉登「こっちの方が肩が痛まずに済むだろ」
『そうですね、ありがとうございます』
鯉登「何せ鶴見中尉殿のためだ。藤崎上等兵の為じゃない。」
『でも鯉登少尉殿は最初《私の足を引っ張るな》と言いつつもこうして見捨てることをしないじゃないですか』
鯉登「それも鶴見中尉殿の為だ。勘違いするな」
『鶴見中尉殿の為とはいえ見捨てず怪我を負った私を後ろから支えてくれてる事は事実です。だからどんな形だろうと鯉登少尉殿には少なからず感謝しています』
鯉登「ふ、ふんっ。あ、当たり前だろ。部下なのだからな」
『鯉登少尉殿って不器用ですか?』
鯉登「うっ、うるさい!黙って乗っていろ!」
鯉登少尉も宇佐美さんと同様なんだかよく分からない人だなぁと思った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。