夢主視点
翌日、私はあの場所にもう一度いった。
ふうはやさんはまだ来ていなかった
今の天気はあんまり良くない。
今にも雨が降りそうだ
昨日はあんなに晴れていたのに、
やはり、明日のことは誰にも分からないらしい
ふうはやさんが来た。
相変わらず兄に似ている
ふうはやさん、笑うとますます兄に似てるな
こんなこと言ったら、変な顔されるかな?
でも、いつか言ってみたいな。
あれ?今なんで、「いつか」なんて思ったんだろう
私にいつかなんて来ないはずなのに、、
私もふうはやさんに会って変わったなー
カフェか、まぁそっちの方が良いんだろうけど
街におりると知人に会うかもしれないしな。
どうしよ、
え…心読まれた!?
もしかして、顔にでてた?気遣わせたかなー、
でもここのほうがいいのは本当だし、
ここにしようかな
私たちは隣り合わせにいすに座った
ふうはやさんが私の顔色をうかがうように聞く。
まぁ、そりゃそうだよね。聞きにくいに決まってる
あそこの先は崖。
飛び降りたらもう生きては帰れない。
さぁ、なにから話そうか。
ふうはや視点
え?俺、もしかしてやばいこと聞いちゃった?
なんか黙っちゃったんだけど。
まぁ、そりゃ聞かれたくないよな。
だっていなくなろうとしてたんだから
でも放っておけなかったんだよ!
だって人が目の前で飛び降りようとしてるのを
黙ってみてられるか?無理だよな。
でも、この空気が気まずすぎて耐えられる気がしねぇ。
どうしよー!
あっ!喋ってくれた!
んー、その様子だと絶対なにかあったよな……
でも、俺が守るって決めたから
さぁ、どう助けようか
夢主視点
話したいことを大体決めて喋りだす
ふうはやさんは、なんか難しい顔してるな、笑
当たり前か、
でも私は気にせずしゃべり続ける
普通の人なら何を言っているんだろう、と思われるかもしれない。でも、ふうはやさんは違う気がしたんだ
ちゃんと、私のことを見てくれるんじゃないかと
思った
いや、思いたかった。かな?
本当に見てくれるかなんて分からないし期待しすぎると痛い目を見る。これは私が身をもって経験したから分かる
期待してた人は全員裏切った
だから、もう期待するのはやめたんだ
おっと、話がそれたね
ここからは私の過去についてちゃんと話すよ
私は小中高といじめられていた
なんでいじめられていたかは私には分からない
そして、両親は私が中学生の時に交通事故で
亡くなった
今思えばあのときからずっとかわってないな。
中学生で両親を失ってから昨日までずっと孤独だった。近所を歩くと他の家の主婦たちが私を見てヒソヒソと噂話をはじめる
正直、今になってもなんのメリットがあってやっているのか理解できない。しようとも思わないけれど
そして、なんとか就職した。
でも、本当に神様というのは残酷で
私が就職した会社は要するにブラック企業というものだ
毎日毎日残業、残業、残業。終電に間に合わないのは当たり前。頭がおかしくなりそうだった
そんな最悪な日々を送っていたある日。
私はストレスと栄養失調で倒れてしまった
それで、消えたいと思うようになって今ここにいる
ああ、報われたかった
叶うことなら「恋」というものもしてみたかった。
神様はやはり残酷らしい。
こんな過去をふうはやさんにすべて話した
ふうはやさんは最後まで相づちをうちながら
しっかり聞いて受け止めてくれた。
やっぱりふうはやさんは他の人と違うみたいだ
ふうはや視点
今あなたのいんくのみんなによばれたい名前ちゃんに過去を話してもらった
本当に辛かったんだろうな、暗い顔だった。
俺は結構普通な人生だったと思う
でも、妹に会えないのは心残りかなー。
いつか妹に会いたいな
俺はあなたのいんくのみんなによばれたい名前ちゃんがあまりにもかわいそうだと思う。
神様って残酷だな
出来るだけ明るく言ったつもりだ。
ごめんな、こんなことしか言えなくて
でも、話してくれてありがとう
あなたのいんくのみんなによばれたい名前ちゃんはとても強いね
俺があなたのいんくのみんなによばれたい名前ちゃんの力になって前を向けるようにしたい
俺が助けてあげるから
夢主視点
ふうはやさんが慰めの言葉をくれた。
嬉しい、けど、、ごめんなさい
あなたは私を救おうとしてくれているのかもしれないけれど私はもう戻れない。わがまま私をどうか許して
私、あなたが泣いた顔は見たくないの。
だから、今は笑うね、本当にありがとう。本当にごめんなさい
今、私笑えた、、かな?
あれ、私泣いてる?
なんで、なんで涙が止まらないの?
なんで、なんでなんでなんでなんでなんでなんで?
もういなくなるんだから誰にも迷惑なんてかけたくないのに
ああ、ごめんなさい
許して、どうか許して蹴らないで殴らないで
すぐ泣き止むから、嫌だ嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌!
ああ、過呼吸になっていく
助けて、助けて
嫌だ、い、い や
ふうはや視点
やばいやばいやばい
過呼吸だ。助けろ!俺っ!
早く落ち着くように背中をさする。
良かった。喋ることができるまで回復したようだ
凄い丁寧だな
今、やけにさようならを強調しなかったか?
嫌な予感がする
あなたのいんくのみんなによばれたい名前ちゃんはもう歩いて行ってしまった
ん?あ!あっちって崖があるところじゃないか!?
俺は急いで走った
やめてくれ!
君のさよならは聞きたくない














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。