水くん side
僕の初恋の相手は、完璧で、イケメンで、優しい、幼なじみだった。
そんな相手と、付き合えることになった。
でも、僕の彼氏は女子にも、当然モテる訳で。
僕は嫉妬されていた。
だけど、気にしなかった。
嫉妬されようが、僕がいふくんを好きなことは変わりないから。
今はリレー中。
次は僕が走る番だ。
いふくんからバトンを受け取って、走り出す。
僕は足が速い方だから、目の前にいる相手も、すぐに越す…
筈だった。
クラスの女子に、足を引っ掛けられた。
幸い膝を擦りむいたりはしなかったものの、
捻ってしまったらしい。
足首がズキズキと痛む。
だけど、今ここで止まったら負けちゃうよね、迷惑掛けちゃうよね、
また、立ち上がり、走り出す。
思わず顔を顰める。
そして、バランスを崩して、倒れてしまった。
大好きないふくんの声。
怒ってるのかな、
そうだよね、みんな頑張ってるのに、僕だけ頑張れなかったもん、
なんといふくんに抱っこされてしまった。
…しかもお姫様抱っこ。
〜保健室〜
いふくんが僕をベットに降ろす。
怒ってないと分かって、安心する。
いふくんが僕の足首を触る。
少し経って、いふくんが戻ってきた。
あの女の子達に、いふくん取られちゃったら、どぉしよぉっ、…
いふくん、呆れちゃったかなっ、