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第20話

19. 心の音
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2024/11/24 14:43 更新
said えむ

あたしと司くんは今、お忍びで街に来ている。

これには理由があって……。
なんとか昨日、大まかな後処理が終わり、あたしたちの日常が戻りつつあった。

特にやることもなく、昼食を終えて自室でゴロゴロしている時だった。



___コンコン。

えむ様、いらっしゃいますか?

ドアの向こうからくぐもった声が聞こえる。
えむ
……司くん?入っていいよ

では、失礼します!

大きな声に反して、意外にも静かに入ってきた司くんは、開口一番にこう言った。
えむ様、共に街へ出かけましょう!
えむ
っえ⁉︎ な、なんで?
いいからいいから、さあ早く!

急かされるまま支度を終え、連れ去られるようにあたしは街に来たのだ。




わ、あのクッキー美味しそうですね!
えむ
う、うん!

街を回るうちに、だんだんと自分が不調であることに気づいてきた。

厳密に言えば、“いつも通り”ができていない。
えむ
(…なんでだろう。すごく楽しいはずなのに、楽しくない)
えむ
(この胸のモヤモヤは、、たぶんアレだろうな)

昨日感じた事。

それは━━━━━━








━━━━━━嫉妬。






でも、この気持ちは胸にしまっておくの。

あたしが抱えて生きていくの。

…えむ様?
えむ
あ、うん。なぁに?
えむ
どうしたの?
いえ…もしかして具合が悪いのかと
えむ
そんなことないよ!大丈夫!
そうですか、。それなら良いのですが

こちらを心配そうに見ている顔に胸がチクリと痛んだが、気づかないフリをする。

今まで ・ ・ ・もそうして来たんだから。

___カランコロン。


聞き慣れたベルの音に顔をあげると、杏ちゃんたちのお店に着いていた。
いらっしゃいませー!って司さんじゃないですか!
こはね
お久しぶりです
じゃあそちらの方は…
みのり
えむ様ですよね!!

みんなはパッと顔を輝かせて話しかけている。
今日は何のご用事でこちらに?
お忍びでちょっとな。ドリンクの持ち帰りを頼みたいんだが良いか?
みのり
わっかりました!
よし、サービスしちゃいますよ!







━━━━━━モヤモヤ、チクリ。






えむ
……。



暗い顔をしたえむを司は見ていた。
……。


こはね
お待たせしました。また来て下さいね!
ああ!

商品を受け取る流れをボーっと見る。


店を出た後は司くんも後ろをついて歩く。


すると、後ろを向いた司くんは言った。



……えむ様、浜辺に行きましょう


えむ
……浜辺?



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