ショックだった
どうやって家に帰ったかも覚えてない
気づいたら家の中にいて
少しずつ意識がはっきりしてきた
ほしのSNSが更新された
この前の投稿の続きだ
その歌詞を俺の頭はすんなり飲み込んだ
さっきの映像がフラッシュバックした
この歌詞が全部やましょうさんのことだったら?
やましょうさんを思って歌っているとしたら?
信じたくなかった
でもタイミングも、歌詞も、
全てが自分の中で繋がった
聞きたくなかった
初めて彼女の声を
自分の中に入れたくなかった
ただの身勝手なわがままだ
でも、どうしても受け入れられなかった
やましょうさんを恨んでしまっている自分にも
彼女の声を受け入れられない自分にも
彼女と俺を引き合わせたこの世界にも
怒りを覚えた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。