第11話

Chapter:9
41
2026/03/28 12:59 更新
黄side

公園の中での唯一の日陰、砂場で遊んでいた

とある夏の日だった

どこもかしこも陽炎が見えるくらい地面が熱を持っていた

一人で遊んでいる時二人の少年が話しかけてきた

その二人も毎日ここの公園で遊んでいるようだった
なにつくってるの?
黄宮 黄
えっ、と、

初めて話した時、びっくりしたな

だって、僕に話しかけてると思わなかったから

戸惑った
おれらも、ここであそぶんだ!
いっしょにあそばないか?
黄宮 黄
うん!
黄宮 黄
きみたちのおなまえは?
千桃生 桃
おれ、もも!
蒼桜 青
ぼくね!あおっていうんだ!

それから雨の日と、誰かが体調を崩さない限り毎日外で遊んだ

初めて一緒に帰ったとき、みんな家が近くてびっくりした

一緒に喜び合ったっけ

小学校も、中学校も一緒だねって

何年前だろう

懐かしいなぁ

でも、あの頃から青ちゃんの様子はおかしかった

すぐ顔が紫っぽくなったりとか、走れなかったりとか、

長く歩くことも、

彼には難しかったはずなのに、

僕らに合わせて遊んでくれた

僕はそのとき、青ちゃんが心臓病だとは知らなかった

それに、親がいないことも
おばあちゃん
青はねぇ
おばあちゃん
体の中のポンプがね
おばあちゃん
うまく動かないの
おばあちゃん
だからね、あんまり走ったり、動いたりはして欲しくないの
千桃生 桃
わかった!

このとき僕は初めて知った

そんなに苦しい思いをしていたのかと

おばあちゃんはスースーと寝息をたてて寝ている青ちゃんの頭をゆっくり撫でながら

僕らに話をしてくれた

そこから僕と桃くんは青ちゃんを守るために

たくさんの行動を起こした

彼が生きている未来に出会うため
黄宮 黄
ハッ
黄宮 黄
青ちゃんごめん!
黄宮 黄
寝ぼけてた
蒼桜 青
大丈夫だよ

青ちゃんがぼーっとしてる

大丈夫かな
黄宮 黄
青ちゃん?
蒼桜 青
あっ、ごめん
黄宮 黄
もう…
黄宮 黄
僕帰りますね
蒼桜 青
あ、うん
蒼桜 青
また、きてね

彼はもう少し言いたいことがあったはずだが、すっと口を結んだ

僕は、彼が言おうとしたことをわかる気がする
黄宮 黄
今度僕の友達を連れてきますね
黄宮 黄
青ちゃん、ありがとう
蒼桜 青
うん、バイバイ

彼はベッドの上から手を振って見送ってくれた

明日、紫ーくんとか空いてるかな

空いてたら

青ちゃんに合わせたいな

きっと彼らなら青ちゃんを受け入れてくれるはず

今までは
クラスメイト
え?心臓病?無理無理、めんどくさいじゃん
クラスメイト
なんで一緒にいれんの?
クラスメイト
俺のせいにされるのやだから無理
先天的なものなんだからしょうがないじゃん

彼は、自分の体を選べるはずないんだから

それを簡単に否定するクラスメイトたちが許せなかった

僕も桃くんも、そのせいでクラスから浮いていた

青ちゃんが悪いわけじゃない
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