笑い声がイヤホン越しに響く。
ベッドに寝転びながらスマホを耳に押し当てる。
画面は暗いままなのに超えだけで十分だった
こんなに誰かと話すのが楽しいなんて思わなかった
一瞬だけ言葉に詰まる
軽い声。いつも通りのトーン
なのに、その何気ない会話一つ一つが胸の奥に残っていく
少しだけ小さな声で聞いた
即答だった
それだけで十分だった
なんとなく。その言葉がやけに嬉しかった
沈黙が少しだけ流れる
でも気まずくはなかった
呼吸音とかちょっとした物音とか
そういうの全部が「繋がってる」って感じがして
少しだけ迷ってから言葉を選ぶ
すぐに返ってきた声は少しだけ笑ってた
少し考える気配
軽い口調のまま
でもその言葉はちゃんと重くて
もう一度同じ言葉を繰り返した
少しだけ息が止まる
少し笑いながら、でもちゃんと答える
その質問に少しだけ間を置く
笑われる
でもそれでよかった
あなたは軽く続ける
その一言で胸が少しだけ温かくなる
それからも色々話し気づけば時間はかなり遅くなっていた
通話が切れる直前
その一言が聞こえた
画面が静かに暗くなる
部屋の中は急に静かになって。
でもさっきまでの声がまだ残ってる気がした
小さく呟く
当たり前みたいな約束
でもそれがすごく大事で。
スマホを胸に握りしめる
さっきの会話を頭の中でなぞる
言葉も、声も、間も、全部。
ぽつりとこぼれた言葉は誰にも届かない
だから私はメモを開いた
日付と時間を書いて、ゆっくりと言葉を残していく
『楽しいって言ってくれた』『また明日って言った』
それだけなのに、それだけだからこそ
ちゃんと残しておきたかった
小さく呟く
まだこの時は
それが“おかしいこと“だなんて思ってなかった














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。