今日は仕事でミスをして上司にかなり怒られてしまった。
いつも任されてる仕事なのに確認が足りなくて取引先に迷惑をかけてしまったうえに
謝ってくれた上司に大きくため息を疲れてしまった。
携帯を確認するとジュンソからメッセージが入っていた。
「終わった?」
「大丈夫?」
「終わったら連絡してね」
その優しいメッセージに涙が出そうになる。
会社を出ると短く鳴ったクラクションに顔を上げる。
運転席でにっこり笑って手を上げる恋人の姿を見つけ走り寄る。
迎えに来てくれたんだ。
助手席に乗り込むと労わるように私の顔を覗き込んでくる。
慣れた手つきで車を発進させ、運転しながらジュンソはうんうんと相槌を打ちながら聞いてくれる。
信号に差しかかるタイミングで彼が私の頭を撫でてくれる。
彼は優しくふふ、と私の顔を見て笑った。
そう言いながら彼の優しい雰囲気に飲まれてつい目がうるうるしてしまう。
バレないように彼の方を見ないよう真っ直ぐ前を向く。
それなのに彼は信号で止まるたび私の顔を覗き込んでくる。
しばらく俯いて黙り込んでいるといつの間にか周りの景色が変わっていた。
外には見覚えのある綺麗な夜景が広がっていた。
この辺りで人気の夜景が見える公園に着いていた。
彼に付き合い始めの頃にここから見える夜景が好きだと話したことがある。
私が落ち込むといつも連れて来てくれる大好きな場所だ。
車から降りると冷たい風が体にまとわりついて身震いする。
そんな私を見て彼が上着を私にかけてくれる。
僕には筋肉があるからとジュンソが笑う。
私はこのはにかんだような彼の笑顔が大好きだ。
彼は今所属するアイドルグループで最年長だ。
説得力のある言葉に少し心が軽くなる。
冗談っぽくそう言って彼は私の頰を両手で包んだ。
彼の手は大きくて少しゴツゴツしていていつも温かい。
愛おしそうに私を見つめる瞳に心まで温かくなる。
そして温かくなるどころかドキドキしてしまうものだから困る。
私の言葉に嬉しそうに笑っている。
そしてまた頭を撫でてくれる。
おどけて彼が言う。
いつも彼の言葉は私の心の中にすっと入ってくる感じがする。
仕事の相談も真剣に聞いてくれるし私の気分屋な性格にも笑顔で合わせてくれる。
彼の口元が嬉しそうに歪むのを見て私も笑ってしまう。
きっと今までの辛いことも彼がいたから乗り越えられてきたし
これからも彼がいないと私は生きていけないと思う。
私の返事を待つ前に後ろから優しく抱きしめられる。
包み込む彼の体温を感じて心地良くて安心する。
ふふ、と耳元で笑う声がして抱きしめる力が強くなる。
落ち込んでいた気持ちも彼の優しさに包み込まれて明日も何だかできそうな気持ちになっていた。
耳元でまた囁かれてこんなに幸せでいいんだろうかと思う。
明日は絶対うまくいくんだから頑張らなきゃ。
だって大好きな彼がそう言うんだから実現させなきゃね。
私はいつもありがとうと小さく呟いた。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。