放送日は、1週間後。
テヒョンが欠かさず見ている朝の情報番組『朝ですアンニョン』のコーナーで紹介される。
ジョングクは、テヒョンを包み込んで抱きしめた。
ちょっと寝癖で跳ねている後ろ髪を撫でてから、背中をゆっくりと撫でる。
テヒョンは、ジョングクの背中に回してる手にぎゅうっと力を込めて、ジョングクを見上げた。
テレビが放送されたら、テヒョン目当てにたくさんの人がやって来て、きっとわぁーキャーされる。
それをモヤモヤした気持ちで見る自分が想像出来て、嫌気がさした。
ー1週間後ー
「朝ですアンニョン」放送まであと3分。
~♪♪♪
「みなさん、おはようございます!○月✕日火曜日、朝ですアンニョンの時間です」
番組も中盤に差し掛かった頃、「朝ですアンニョン」の人気コーナー、「あなたの街のお店にアンニョン」が始まった。
リポーター「私は今、話題のドーナツ屋さんに来ています……それでは、中に入ってみましょう……」
リポーター「こちらのオススメはなんですか?」
テヒョン「はい!チョコスペシャルです!」
ピロンピロン…
「ここで、臨時ニュースをお伝えします……」
急にテレビの画面が切り替わって、ニュース速報が流れ始めた。
テレビ画面には、マンション火災の様子が映し出されている。
緊迫している状況に、ジョングクもテヒョンも言葉を失った。
Prrrr……
後日放送された後、お店が大変なことになったのは言うまでもない。
テヒョンの溢れる笑顔とジョングクの憂鬱……それはまた、別のお話。
Teatea's kitchenに、また新しいお客さんが増えた。
☆2000超感謝特別編
ありがとうございました♡
END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。