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第33話

二章Prologue 運命の舞踏会
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2026/03/01 03:46 更新
私の実家訪問も終わってから数週間
もうすっかり夏で、学校内は夏服の生徒が多く見られる様になった
この学校は貴族が多く、多忙な人も大勢なので休みは報告さえすればいつでも休んでいいようになっている
だから夏休みもなく、夏でも教室内は人が居た
ぼんやりと外の綺麗な青空を見ていると
スピカ
"運命の舞踏会"…?
私の友人二人が話しているのが聞こえた
リリアン
そう、学年末に行われる舞踏会の事
リリアン
なんでもこの日は月が青く染まるの
運命の舞踏会…これはゲーム内ではかなり重要なイベントだった
物語のエンディングへと繋がるイベントなのだから
だって…
あなた
青く染まった月夜の下で…
スピカ
…?
私が呟くとスピカちゃんが反応して声を上げた
あなた
お互いに想いが通じ合ったら
あなた
"運命の人と出会える"…でしたっけ
リリアン
そう、よく知ってるわね
リリアン様も私に目線を向けた
にしても…
あなた
まだ夏ですよ?なんで急に…
気が早すぎないかな…
確かに学年の最後を彩るとっても大事なイベントだけど…
リリアン
気が早い子はもう相手を探してるらしいわ。なんせこの学校には6人の王子が全員いるし
スピカ
なるほど…
リリアン
スピカ、貴方も早くしたら?
スピカ
なんで私に言うんですか…
舞踏会なのでエスコートしてくれる相手は必要
人気な男性は直ぐに誘われるだろうしね
それにしても暑いなぁ…飲み物買お
私がそう立ち上がると
一枚の写真が落ちた
スピカ
…?あなたの名前【カタカナ】さん、落としましたよ
リリアン
あら…この人って…
それは私が持って帰ってきた私の姉の写真だった
あなた
私のお姉様だよ。もう亡くなってるらしいけど…
スピカ
そう、ですか…。でも、とっても綺麗な人ですね
百合の花を両手に抱えてこちらに笑いかける写真の中の彼女はとても綺麗だった
リリアン
そうね…
リリアン様が寂しげな目で呟いた。珍し…誰かの事褒めるの
写真を見てる二人を置いて、私は自販機へ向かった

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