第50話

チャラ男
19,529
2018/08/18 00:15
どこのあてもなく足を進める。
夜で帰宅ラッシュの人がかなり居て、辺りはかなり賑わっていた。
なぁ、君ってさ、雄英の生徒?
あなた

え?

振り返ってみると、制服を指さされ、見たことの無い男性に声をかけられた。
チャラ男
前髪長いね、カットしてあげるよ。俺ん家おいで?
あなた

え、あ、いや大丈夫です。わざとなんで。

チャラ男
え〜、そんな固いこと言わないでさ〜、来てってば。
あなた

いや、大丈夫なんで、本当に。

チャラ男
ほら、来いって!
腕を掴まれる。
そして、路地の方に引き込まれそうになる。
私は掴まれた手を掴むが、力が出ない。


(ちゃんと回復してないのに…)
チャラ男
言うこと聞けって、こっち来いって。
あなた

…っやめ

おい、そこで何やってんだ、てめぇ。
声のする方を見ると、機嫌の悪そうな爆豪くんが居た。
爆豪 勝己
おい、俺の連れになんか用かよ。
チャラ男
チッ、なんだよ、男居たのかよ。
そう吐き捨てるとチャラ男は路地の方に去っていく。

このチャラ男が次の事件に繋がることを、私は知らなかった。
あなた

爆豪 勝己
おい、前髪野郎。こんな時間に1人で何してんだ。
あなた

…飛び出してきた。

爆豪 勝己
馬鹿かよ、女が夜にこんな場所で1人でふらつくんじゃねぇ。
あなた

ごめんなさい、それとありがとう。

爆豪 勝己
ん…家どこだよ、送るわ。
あなた

事情があって、家無いの。

爆豪 勝己
は?
あなた

学校で昨日は泊めてもらってたから。

爆豪くんは「ふんっ、」と言うと、ケータイを取り出し、どこかに電話し始める。
爆豪 勝己
…今日、泊まりで1人連れてくる。、、、あ、女だよ。、、、あぁ?!んなんじゃねぇ!!切んぞ、ババァ!
切ると爆豪くんは私に向き直る。
爆豪 勝己
ついてこいよ。
あなた

あ、はい…

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