第130話

軽率
12,188
2019/02/16 23:31
あなた

………ごめん、楽しそうだなんて、軽率だったよね、

轟 焦凍
なぁ、木奥…お前は対人だとこのクラスでもトップクラスだ。けどな…
言葉が出ない。
轟 焦凍
雄英体育祭はそこまで甘くねぇ。
言いきられてしまった。

そして、気づいてしまった。

轟くんは私の隣で、私の甘さを見ていたんだ、と。
ずっとその目で私に忠告していたんだ、と。


(恥ずかしい…)


そうだ、日頃の会話や様子で気づいていた。

もう雄英体育祭まで2週間を切っているなか、みんな必死に努力している。

それなのに私は…私は…『楽しそう』なんていう浅はかな発言をしてしまった。
あなた

切島 鋭児郎
まぁまぁ!木奥も多分そんなつもり無かったんだと思うぜ?
切島くんのフォローが入る。
上鳴 電気
爆豪?
爆豪 勝己
上鳴くんの声が聞こえて、勝己の近づいてくる足音が聞こえた。
麗日 お茶子
…あ
あなた

ごめんなさい!

声が響く。
精一杯の今の私の気持ちを声に乗せようとするが、震えてうまく話せない。
あなた

ごめんなさい…そんなつもりは本当に無、くて、…本当に、浅はか、な、発言だったと思ってる。私、もっ、と、頑張るから、

下向きだった視線を轟くんの目に合わせる。
轟 焦凍
あなた

雄英体育祭で、みん、なに、少し、でも、近づけるように、頑張るか、ら、だから…

轟 焦凍
切島 鋭児郎
麗日 お茶子
あなたちゃん…
八百万 百
あなたさん…
あなた

実習も授業も全部、皆さんと、真剣に取り組ませてくれませんか?!

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