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第3話

Ⅲ.
972
2023/04/21 11:42 更新


ボタンを押し、
いつまでも来る気配の無いものを待ち続ける。


あなた
最上階だから、だよね
あなた
......
あなた
追いかけてきては...くれないか
涙が溢れそうになるのをこらえていると
どこか遠くから慌ただしい足音が響いて____
玲王
あなたっ、!
あなた
...玲王
玲王
ごめん、わがままに付き合って貰ってたのは
俺の方だった
玲王
だから、これは受け取れない
そう言って彼は私に封筒を突き返した。
あなた
そっか
玲王
あぁ

少し、沈黙が流れた後、玲王が口を開く。
玲王
...確かに俺はお前を愛してるとは言えない
あなた
...うん
玲王
でも......




玲王
でも、俺はお前のことちゃんと好きだった。



あなた
ふふ、身体が?
玲王
なっ、ちがっ
あなた
うん、冗談
あなた
...ありがとう
あなた
私はそれを聞けただけで




あなた
________





あなた
じゃ、エレベーター来たから
玲王
あぁ
玲王
...また会おう
あなた
うん、友達として
玲王
あぁ、友達として


静かにエレベーターのドアが閉まる。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



エレベーターの窓から見下ろす街の景色は
相も変わらず濁っている。





あなた
幸せだったよ





でも、空には美しいこうげつこうこうと照っていた。

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