幼馴染さんは翔太くんっていうのか…
初対面がこんな感じでいいのかな…と思いつつ玄関へ向かった。緊張するな…
ガチャッ
目の前には涼太くんとは違うタイプのイケメンが立っていた。スパイシーな香りを纏った彼は、ちょっとチャラそうというか 涼太くんと接点が無さそうな雰囲気で驚いた。
慌てて部屋番号を確認している。
私の後ろからひょこっと涼太くんが顔を出した。
まるで頭の先から爪先まで 舐めるようにまじまじと見られ、ちょっとこわくなって後退りした。すると背中が涼太くんに当たって肩を抱かれた。
うわ〜〜〜〜〜
なんか彼氏っぽいこと言われてる!!!
触れられてる肩が熱い。
玄関から移動してローテーブルを囲んだ。
席は何故か私が真ん中になっていた。
『カンパーイ』
グラスのぶつかる音が鳴る。
グラスに移した缶チューハイっていうだけなのに、涼太くんと翔太くんと一緒に飲んでるせいか ドキドキして特別な物に感じる。心なしかアルコールが身体に染みる。
お酒の入った翔太くんは、タレ目がもっと下がって赤ちゃんみたいだった。
なんだか自然と喋り方があざとくなってしまうのは酔ってるからなのかな…
翔太くんが私の腰をグッと引き寄せた。
揶揄われてる?
いつもこんな感じの人なのかな?
でも正直こんなイケメンに言い寄られて悪い気はしないし 結構嬉しい。
今度は涼太くんが私の肩を胸に引き寄せた。
なんなの今日は…
2人に取り合いされてる??
ありえない状況にニヤニヤしてしまう。
イケメン2人の間にいるからニヤニヤしてるだけなんだけどね、そういう事にしてもらっておこう。
楽しい飲み会も終盤に差し掛かり、テーブルのおつまみも無くなってきた頃、涼太くんが新しいグラスを渡してくれた。
飲んだら結構キツいアルコールだった。
そのまま視界が曇って 天井がグラっと揺れた。
……
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!