いるま視点_
最近、あなたの下の名前が忙しそうだ
もうすぐ大学の学祭があり、
学祭委員になったらしい。
学祭のプログラムやら準備やら
大変そうで心配だ。
俺は作業しながら小さな声で呟いた。
その時、
『がちゃっ』とドアが開く音がした
あなたの下の名前は俺の部屋に入ってきて
俺のそばに寄る
俺は優しくあなたの下の名前を抱きしめる
学祭の準備が始まってから、
疲れが溜まっていることもあるのか
あなたの下の名前は、前よりも甘えただ
今日も抱きしめたあと、
顔をすりっと寄せてくる
あなたの下の名前は目を輝かせて言う。
くっそ…まじで行きたかった…
学祭の日、予定入ってるが……
3日間か、最終日ならぎり……いけるか?
せっかくあなたの下の名前が全力で用意してんだから、
少しだけでも行きてぇな
学祭1日目_
↬あなたの下の名前視点
私の担当は、クレープ屋台。
学祭といえばの食べ物、ということもあって
だいぶ賑やかで、忙しいのである。
いるまくんにも応援されちゃったし頑張ろう……!
長い注文するなぁ……と思い、
クレープを作っていた状態から顔を上げると
身の前にはみことくんがいた。
なるほど、注文の仕方がスイーツ好きなだけある笑
みことくん……?どうしたんだろう
と、友達に叱られてしまった。
完全に話に夢中になってたっ、、
みことくんにクレープを手渡す。
そのとき、
みことくんはクレープを片手に
笑顔で手を振った。
よし、屋台の行列もすごいし頑張らないと…っ!
↬みこと視点
あなたの下の名前ちゃんがクレープ屋を担当していると聞き、
クレープを買いにきたとき
こんなことを聞いた。
どうしても我慢できず
誘ってしまった。
あなたの下の名前ちゃんとの恋なんて諦めかけてる時、
最後にやっぱり言葉を伝えるチャンスだと思った。
この気持ちがあなたの下の名前に受け取られなくてもいい。
俺のことを今までこらえてきた気持ちを
伝えようと思う。
いるませんせー、
少しだけ、少しだけ、
こんな俺を許してください。
↬こさめ視点
こさめは今、学祭で売られている、
するめいかを買うか買うまいか悩んでいる。
最近、毎日1袋、するめいか食べてた頃に比べると、食べるのを控えていたため、
食べるなら今だと思った。
今日しかないって。
こさめのお財布、
少しだけ少しだけ、
(するめいかを大量に買うことを)許してください。
なんかこさめ、
学祭で
すごいみんなと関係ないことしてるような……?
まあいいか!!!
この4人の学祭はどうなるのか。
____最終日に続く。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。