(あなたの名前視点)
朝起きると、外は大変な事になっていた。
バッカデカイ台風でも直撃したのかってくらいの嵐。
リビングにあるテレビをつける。
やっぱり緊急速報が流れていた。
「本日未明、○○県○○市の上空にて今まで見た事のない巨大な雨雲が発生しております」
「雨雲…というよりはほとんど台風に近い天候ですね」
「よく見るとこの台風と思われる雨雲は○○市から一切動いていないようです!」
「中心には目が無く、やはり台風ではないのでしょうか」
「…分かりません、とにかく○○市民の皆様は早急に避難をしてください!どうやら○○市以外の場所では晴天のようです!○○市を一刻も早く離れてください!避難用シェルターが近くにある場合はそこへ逃げてください!」
自慢ではないが、私の家は超お金持ちであなたの名字財閥が運営している会社はたくさんある。
もちろん、あなたの名字財閥が作った超強力な避難用シェルターなんかあっちこっちにポンポンある!
オカンはその総括の女社長だ。
こういう時、オカンはめちゃめちゃ頼りになる。
そうだ、鍾離様と司沙くんは無事だろうか…
うぅ、こんな事なら連絡先交換しとけば良かったよ
オカンは携帯であなたの名字グループの総力を上げて市民達の避難誘導をするようにと指示を出す。
そして私とオカンとオカンの秘書さんと一緒に鍾離様と司沙くんを探しに向かった。
(鍾離視点)
家から出て数メートルほど行っただけで水が膝下辺りまで来てていた。
これでは動き辛い!
なるべく元素の力は温存しておきたいが、どうする…っ
「た、たすけて!!」
洪水と化した道路で、幼い少女が流れていた。
俺は躊躇する事なく元素力を使い、幼い少女に盾を付与する。
盾の中で少女は溺れずに済んだ。
「ありがとう……おにいちゃんたち」
避難用しぇるたーとやらに向かうと、この少女の親が居て、礼を言われた。
このしぇるたーに入る直前に、強い風に煽られ手を離してしまい流されてしまったようだ。
よく見るとしぇるたーの中にはあまり人がいないようだった。
おそらく避難しきれてないのかもしれない。
早くなんとかしなくては…
俺はしぇるたーから出て、再び彼女を探しに出た。
(あなたの名前視点)
風が強いっ!
気を抜くと吹き飛ばされそうだ!
私のアパートの近くまで来たけど、鍾離様と司沙くんが見当たらない!
司沙くんが多分避難用シェルターの場所知ってると思うからもしかしたらそこに避難してるのかも!
3階建てのアパートが崩れ落ちてくる。
ウソっ!しぬっ!
鍾離様の声がした気がした。
思わず目を瞑る。
衝撃は、…来なかった。
恐る恐る目を開けると見覚えのあるシールド
玉璋シールドが剥がれ、鍾離様に駆け寄ろうと無我夢中で足を動かす。
強い風と足にまとわりつく洪水のせいでうまく動かないっ
鍾離様は周囲にいた人達に玉璋シールドを付与して被害を最小限にしようとしてくれてる。
かなり元素の力を使うのに!
このままじゃ、鍾離様が消えてしまう!!
鍾離様が必死に駆け寄り手を伸ばす。
私も、手を伸ばす。
手が届くと同時に引き寄せられ、抱きしめられた。
鍾離様は私を抱きかかえ、どこかへと向かって行く。
鍾離様の表情は辛そうだった。
あんな大人数に玉璋シールドを付与したのだ。
元素の力が弱まっているのに、無理してる…っ
私は……貴方の為に何が、出来るのだろう…
鍾離様は優しく微笑んで私に言った。
その時だった。
強かった風が、更に強くなり
抱き抱えてくれていた貴方の腕から体が飛び
繋いでいたその手が、離れて行く。
全てがスローモーションのように見え、貴方の手が
ハナレテイク………………
To Be Continued……













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。