なにかいい本がないかと探していると
一冊の本が目に入った
小学生の頃によく読んでいた '' 一期一会 '' という本で
短めの恋愛や友情の物語やポエムなどがついているのだ
久しぶりに読みたくなって借りたい本を決めた
あとはヤンくんの元へ持っていくだけ なのに …
本棚の1番上にあって背伸びをしてみても届かない
椅子などの登れるものがないか辺りを見回してみるけど
そういったものは見つからなくて自力で頑張ることに
限界まで背伸びをすれば微かに指先が触れた
あとは引っ張って本を手に取るだけ …
'' 「 先輩っ 、危ない !! 」 ''
本が掴めて手に取れた瞬間に聞こえてきた大きな声
驚いて棚の上を見あげれば引っ張った箇所が
悪かったようで隣にあった本たちが斜めを向いていた
危険を察知して後ずさるけど足が上手く動かない
怖くてぎゅっと目を閉じる ── 。
'' ドサっ … '' 本が落ちてくる鈍い音が聞こえてくる
なのにいつまで経っても痛みは全く感じなかった
恐る恐る目を開ければ ……
ネクタイに男子の制服が目の前 数センチの距離に
目の前にいる人物が '' ヤンくん '' である ということが
分かるのにあまり時間は要さなかった
私のすぐ後ろの本棚に伸びたヤンくんの腕
もう片方の手は私の頭を庇うように添えられていた
落ちた本はほとんどがヤンくんの腕に当たったのか
少しだけ赤くなっているように見えた
甘くて落ち着く声が上から降ってくれば距離の近さに
改めて気付かされどんどん顔に熱が籠っていく
'' 守ってくれた '' その事実とこの距離の近さに
私の心臓は破裂してしまいそうなほど速く動いた
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落ちてくる本から守ってくれるのを書きたすぎて
無理やりヤンくんを図書委員にしたとか言えない
3話一気に投稿してごめんね













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。