第8話

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2018/05/14 09:05
「由希。」


「なーに?」






登校は樹と一緒だけど、

下校は菜乃花と一緒。





二人っきりの帰り道、
菜乃花が真剣な顔をして私に話し始めた。


「由希はさ、樹くんのこと好き?」

「好きじゃないよ。」

「本当の本当に?絶対?無理してない?

ここまで相談しといて何だけど、これで由希も実は…みたいなの、嫌なの。

由希が辛い思いして欲しくないし…」







やっぱり菜乃花は、優しい。







「…だから、大丈夫だよ。

心配性なんだから〜」




「そっか。」







樹のことを、好きだと思ったことが無い。


友達としても、
幼馴染としても。


好きとかじゃない。




いつの間にか、隣にいる。









そういう奴だから。





「私ね、告白しようと思う。」




「樹に?」



「うん。」





「そっか。






放課後呼び出すパターンと、

休日3人で遊びに行って二人っきりにしてあげるパターンと、


2つあるけど、どうする?」






「…え?」




「だから、どうする?って。」















「…由希、大好き。」



「言う相手が違う。」



「今は由希が好きなの〜!」



「あ!!樹!」



「え、どこどこ!?」




「嘘つき。結局、樹じゃん!」




ずっとこうやって笑っていられればいい。


菜乃花の悲しそうな顔は見たくない。

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