第3話

授業
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2025/12/01 09:20 更新
Mr.すまない
二時間目の授業は、家庭科・調理実習だ!
審査員は、僕だ!
(なまえ)
あなた
まあ、それは楽しみですね。





何故戦闘に関係のない料理を学ぶのだろうか___?
やはり、この学校の者は少々呑気な面がある。

これが、かの怪物ヤマタノオロチを復活させんとする我がヘビ一族の最大の敵の姿か?

笑わせてくれる。








Mr.マネー
ハァァァァァァ!
やはり、俺の料理で先生の舌を黙らせてくれるわ!!
Mr.バナナ
料理………それなら、自信がある。
Mr.銀さん
Mr.バナナの料理、何度食ってもうまいよなー
Mr.レッド
あー、だりぃ。
体育ならよかったぜ。
Mr.ブルー
おいおい兄貴……、そんなこと言うなよ……。
Mr.ブラック
料理……自信ありませんが、精一杯頑張ります。
Mr.赤ちゃん
よし、頑張れよ!
Mr.ブラック!



一同、自信満々に張り切ってるようだった。

ここは私も、適当に励ましのセリフを言うか。

(なまえ)
あなた
そうですね。皆様、頑張りましょう!
Mr.すまない
まず最初は、Mr.赤ちゃん!
Mr.赤ちゃん
やってやるぜ!


威勢の良い返事と共に、Mr.赤ちゃんは調理室を出て行った。





数分後、牛乳と思われる白い液体を大量に入れたバケツを持って帰ってきた。




Mr.赤ちゃん
はい、できたぜ!!ミルクだ!
(なまえ)
あなた
え、これのどこが料理なのですか?
Mr.赤ちゃん
新鮮な牛さんのミルクだ!
(なまえ)
あなた
い、いやミルクなのは言われなくてもわかるのですが………。


流石のこの事態に、私の頭にはてなが浮かんだ。
この国にはミルクを料理として消費する文化でもあるのか?

わけがわからない。
いやわかりたくもない。



Mr.赤ちゃんはMr.すまないにそのミルクを差し出した。
Mr.赤ちゃん
すまない先生、できたぜ!


Mr.すまないはそれをごくごくと飲む。
おそらく搾りたて新鮮なミルクであろう。


Mr.すまない
うーん、美味しいけど……。
これ、料理じゃないよね?
Mr.すまない
残念だけど、Mr.赤ちゃんは0点だねぇ。



それを告げた途端、生徒達は自由に会話を始めていた。




Mr.銀さん
いやそりゃそうでしょうよ?!
Mr.ブルー
あれはただ牛乳を搾ってバケツに入れただけだもんな……。
Mr.マネー
ハァァァァァァ!!
Mr.赤ちゃん!そんなものは料理とは呼べない……。
Mr.すまない
次、あなたの下の名前ちゃん!
(なまえ)
あなた
善処いたします、それだけです。




そう淡々とした返事と共に前へと出る。
早々に呼ばれたのは幸運だ。

これなら細工はしやすいしバレにくい。
暗殺計画も順調だろう。



私は冷蔵庫を漁るフリをして、様々な細工を仕掛けた。



リンゴの中に毒、ケチャップ容器の中身をコチュジャンと入れ替える、フグ毒入りエキスを何食わぬ顔で調味料の中に入れる___。



様々なことをやった。
正直、道徳から逆走してる状態だ。
もしも、これを子供が見てるとするのなら。
真似をしないことを願う。


そして、私は何食わぬ顔をしながら予め作っておいたショートケーキをMr.すまないにお出しした。
(なまえ)
あなた
どうぞ、召し上がれ。


Mr.すまないは何食わぬ顔をしてそれを口へと運ぶ。
Mr.すまない
……普通に美味しいね。
Mr.すまない
あなたの下の名前ちゃん、72点!
(なまえ)
あなた
お褒めに預かり光栄です。


不意ににやけ顔が出てしまったが、この状況であれば「褒められて嬉しかった」とでも思われるだろう。
そんな矢先、「おい待て」と言わんばかりにMr.バナナが口を出した。
Mr.バナナ
待て。料理してる光景が一切見えなかったが……本当にお前が作ったのか?
別室に行ってる様子すらないようだったが……。
Mr.ブラック
それは私も少々疑問に思ってました。
あなたの下の名前さんがやったことといえば、冷蔵庫の中をずっと見てるぐらいでしたから。



______これは少々まずいことになったかもしれない。
あまりに察しの良い連中だ。どう言い訳をするか。

今は思いつかないので、こう返すことにした。


(なまえ)
あなた
申し訳ございません。
その話は後ほど授業後に説明しますので。
Mr.すまない
次、Mr.銀さん!
Mr.銀さん
やってやりますよ!


銀髪の青年が前へと出る。
Mr.銀さん
今日はベーコンエッグサンドでも作ろう!


Mr.銀さんはそう言いながら調理室の外を出て行った。

おそらく目当ての具材はなかったのだろう。
私も確認したが、パンやベーコンはあれど卵は無かった。
卵のないベーコンエッグサンドなど、単なるベーコンサンドで味気がないのだろう。


数分後、Mr.銀さんは帰ってきた。
卵を大量に抱えて。


Mr.銀さん
よし、早速作るぞ!
Mr.銀さん
まずは卵を焼いて次に……


卵やベーコンがこんがりと焼ける香りで教室が満たされる。

彼も人並みには料理ができるのだろう。
そんなことを考えていたら______。



ヴー、ヴー!
ヴー、ヴー!


私の電話の音が鳴った。
独自改造してるおかげで、他の生徒達クラスメートには運良くバレてはいない。
(なまえ)
あなた
嗚呼、申し訳ございません。
私、お手洗いに行きたいのですが。
(なまえ)
あなた
付き添いは無用です。
先ほどの休み時間で場所は把握しております故。


そうとだけ告げて、私は教室を後にした。
何人かの生徒の料理の腕前は見ることができないが、致し方ない。
最優先は任務なのだから。


Mr.ブルー
………急に…どうしたんだ…?
誰もいない教室にて。
私は着信したのが誰か確認することにした。
一口に「ヘビ一族」と呼んでも色々な者がいる。
Mr.X様のような偉大なお方から、エウリという変わり者まで。
(なまえ)
あなた
今回の発信者は……ナイトメア様ですか。
意外にも電子機器に詳しかったのですね。
そう呟きながら私はナイトメア様に電話をおかけした。 
(なまえ)
あなた
もしもし、こちらあなたのヘビ一族としての名前です。
ナイトメア様でお間違い無いなら「1」を、違うお方が代理として出てるなら「2」を……
ナイトメア
コールセンターのようなことはしなくて良いです。
れっきとした本人ですから。
(なまえ)
あなた
嗚呼、申し訳ございません。
それで、現在すまないスクールに潜入中の私になんのご用件でしょうか?
ナイトメア
もうすでに潜入していたのですか。
それは良かった。
あなたのことだから良心が痛くなって「これは無理!」と、放棄するかと思って。
(なまえ)
あなた
そのような心配は無用です。
我が一族を裏切るような馬鹿な真似はしませんから。
(なまえ)
あなた
例え良心と道徳を捨ててでも壊しますよ、この学舎クラスだけは……ね?
ナイトメア
素晴らしい意気込みです!
負のエネルギーが電話越しに伝わってきますよ!
(なまえ)
あなた
お褒めに預かり光栄です。
負のエネルギーに満ち溢れてるおかげで、迷うことなくここを朽ちさせることができますから。
私が戻った頃、既に
・Mr.銀さん
・Mr.マネー
・Mr.ブルー
の三名の料理が出し終わっていた。
Mr.ブルーはアイスクリーム、Mr.マネーは金リンゴのサンドイッチ___。

そのどれもが高得点だったようだ。

そして、Mr.レッドが指名を受ける。

悪態を吐きながらも前へと進んでいく。
Mr.レッド
ちっ、めんどくせーな……


彼が冷蔵庫を覗く。
先ほど私が詰め替えた真っ赤な調味料を手に取った。


Mr.レッド
へっ。コチュジャンが大量にあるじゃねえか。
ちょうど良かった。




_______は?
Mr.すまないは辛い料理が好きなのか?

あと、ケチャップ無くなってコチュジャンにすり替わってても何も言わない。むしろ喜んでる______?



どういうことだ?誰か説明してくれ。


 

























Mr.レッドはハンバーグサンドに大量のコチュジャンをドバドバとかけた。
Mr.レッド
へっ、完成だ。


そう言って、Mr.すまないにそれをお出しした。
Mr.すまない
なんかすごい赤いが……、いただきまーす!


それを口に入れた途端、Mr.すまないは倒れ込んでしまった。
Mr.すまない
………か…辛すぎる……。


たまらず私もも声を出してしまった。
(なまえ)
あなた
いや、流石に限度という言葉を知らないのでしょうか?
Mr.バナナ
その言葉には同意する。
Mr.銀さん
誰か!すまない先生に水っ、水!
Mr.ブルー
Mr.赤ちゃん!さっきミルク汲んでたよな?!
まだ残ってるか?
Mr.すまない
次、Mr.バナナ!
Mr.バナナ
料理は得意科目だからな。
落とすことなどならない。


いかにも自信ありげと言わんばかりの表情をして前へと出てきた。


その冷蔵庫の中身を見て驚く。
Mr.バナナ
今日は何を作r………
Mr.バナナ
なんでフグ毒入り調味料なんて混ざってるんだ。
正気では無い。
Mr.バナナ
仕方がない、別の料理にするか。




嗚呼、Mr.バナナ。
フグ毒は私のせいですのでご心配なく。
なんて言えば私への疑いが爆発的に増えるのは目に見えている。



それにしても、Mr.バナナは手際がいい。
「料理は得意」という自信は伊達ではないようだ。

 


ものの僅か数分でローストチキンを完成させてしまった。
規格外だ。




Mr.バナナ
さ、すまない先生。
ローストチキンです。
Mr.すまないはそれを美味しそうに口へと運ぶ。
Mr.すまない
美味い!90点だ!


Mr.赤ちゃん
やっぱMr.バナナって料理得意なんだな!
Mr.銀さん
まあなー、バナナの料理は絶品だもんな。
Mr.すまない
最後!Mr.ブラック!
Mr.ブラック
それでは参りましょう。



淡々とした表情で前へと上がる。
______いや、顔は仮面で見えないが。




待機する生徒の態度がかなり身構えたようなものになった。
Mr.ブルー
おいおい……ヤベェぞ……
Mr.レッド
死人が出るな……
(なまえ)
あなた
何故なのですか?


私がそう尋ねると、Mr.銀さんが耳打ちで私に教えてくださった。


Mr.銀さん
ブラックの料理はくそ不味いんだよ……!
(なまえ)
あなた
なるほど。理解しました。


私の見える範囲なのだが、私が持参した毒林檎やフグ毒入り調味料。
それとエンダードラゴンの頭などをマグマ入り鍋の中に入れていた。


______これは料理ではなく錬金術じゃないのか?


そんな疑問すら浮かんでくる。






完成したものは真っ黒くトゲトゲとした何か。
Mr.ブラック
すまない先生、できました。
Mr.すまない
え、見るからにヤバそうなんだが……。
いただきまーす!



一口食べただけで、すまない先生は気絶したまま動かなくなってしまった。



(なまえ)
あなた
素晴らしいですね!
忙しい先生を休ませてくれるなんて!
あまりに愉快だったので、私は声を張り上げてこう言ってしまった。




(なまえ)
あなた
こんな生徒を持つ先生が羨ましいです!!
Mr.レッド
いやお前何言ってんだ?!
Mr.ブルー
救急車を呼べ!!
(なまえ)
あなた
えー、1234でお間違い無いでしょうか?
Mr.銀さん
全っ然違う!!
Mr.バナナ
それはただの適当な数字の羅列だ。
Mr.赤ちゃん
110だよな!
Mr.マネー
ハァァァァ!
それは警察だ!



調理室内は混沌を極めていた。


教師が倒れるなど、ただ事ではないし仕方ないのだが。




Mr.ブラック
……私…なにかやっちゃいました?
(なまえ)
あなた
………どこかのアニメのパロディ的な台詞を放たないでください。



誰もいなくなった調理室内。
あなたの下の名前だけが残り、こう呟いた。



(なまえ)
あなた
さてと。
(なまえ)
あなた
先生はしばらく休養してるらしいし。
疑ってた奴らMr.ブラック&Mr.バナナに言う言い訳を考えなくちゃ。

アンケート

Mr.ブラックとMr.バナナに言う言い訳の内容は?
「実際は買ってきたケーキだった」
29%
「生徒のみんなで食べようとしていたケーキだった」
17%
「能力を使って想像してケーキを出してみた」
54%
投票数: 87票
作者
作者
すみません!
今回は他にも質問がございまして……。

アンケート

夢主ちゃんの能力、どうする?
千里眼
32%
催眠術
24%
毒生成
44%
投票数: 62票
作者
作者
↑これに投票してくださいますと幸いです。
作者
作者
あと、私自身恋愛系が全般的に苦手でして。
作者
作者
今後も恋愛描写抜きになりそうですが何卒よろしくお願いします。

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