あの子と会えなくなってからも、、、
ずっとあの子は大丈夫なのか
気になって気になって、
ハユンちゃんの前では
笑顔を見せるようにしているけど
僕の笑顔の限界がきていた。
別れたからってあの子に
会える訳ではないのはわかってる。
こんな気持ちをずっと抱きながらも
ハユンちゃんの好きが
僕の思いと入れ違って、
一向に重なる事がないと確信した。
ハユンちゃんの笑顔に心が痛む。
ハユンちゃんが先に教室から出る姿を見届ける。
しっかりしろ、僕。
長引かせるとハユンちゃんを
もっと傷つけちゃうんだ、、、
下で先に待ってるハユンちゃんは
両手に息を吐いて寒さを凌いでた。
僕の手袋を渡すと嬉しそうにつける。
歩きながらハユンちゃんは
色々と話してくれるけど、
話が全て耳から抜けてしまう。
この後の事を考えると上手く受け答えができない。
最後なんだからちゃんと
話を聞いてあげたいのにできない。
バカスニョン、、、、
もうハユンちゃんの家の前に
着いちゃったじゃないか、、、、
言わなきゃ、、、、
ハユンちゃんが心配そうに
僕の顔を見てくれる。
話さないと、、、今ここでハユンちゃんに。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!