二週間後、玄関のチャイムが鳴った。ドアを開けると、黒髪の女性が立っていた。
「ごめん、遅くなって。仕事が忙しくて……」その女性は日本語で話した。
瑛麻には理解できなかったが、これが美玖(みく)だということは直感でわかった。美玖は疲れ切った表情をしていたが、部屋の中を見渡すと驚いた。
「あら…フェタ、元気そうじゃない」
フェタは美玖を見つけると、いつものように甘えるかと思いきや、瑛麻の側を離れようとしなかった。
「みく…えまが…えまがいい……」
美玖は目を丸くした。そして瑛麻を見つめると、英語で話しかけた。
「Thank you so much. I can see that Feta has become very attached to you.」
瑛麻は微笑んだ。「He’s like a big baby, but a sweet one.」
美玖は安堵の表情を浮かべた。「I was so worried about leaving him with someone who couldn’t speak Japanese. But it seems like you two found your own way to communicate.」
フェタは瑛麻と美玖の間に割って入ると、両方の手を取った。
「みく、えま、すき!」
三人は笑い合った。言葉の壁を越えて、新しい友情が生まれた瞬間だった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。