ジャミル…
レオナ先輩、
メルトをどこに連れていくつもりですか?
はっ、決まってんだろ?
サバナクローに持って帰ってる最中だ。
そんな勝手なことをされたら困ります。
ったく、しつけえな。こんな躾のなってない
野良猫なんぞ面倒なだけだろうが。
たしかにメルトは面倒ですが、
それとこれとは話が違います。
(なんだ…この状況は…、
もしかしておれ…)
(たらい回しにされてる!?)
その面倒な野良猫を1匹もらってやろうってんだぜ?感謝してほしいくらいだ。
面倒な奴が2人から1人になったところで
たいして変わりありません。
っ…酷いじゃないか!!
たしかに悪いことしたけど…
そんな押しつけ合わなくても、おれは
イデアのところに行くからいいよ!!
_お前は黙ってろ!
_お前は口を挟むな!
っ……
離せっ!!
おれはイグニハイドの寮生になる!
っ…、
"ストン"
がはっ…
__
暴れ出したメルトを、レオナが気絶させた。
おいっ!!…うちの寮生に手荒な真似は
やめてください。
暴れられたら危ねぇだろうが。
そもそも、
なんでこんなにメルトを欲しがるんですか?
…理由なんて必要か?
そうだな、強いて言うなら
コイツの力がマジフトに必要だからだ。
ふむ…、なるほど。
そこまで言うなら仕方がないです。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。