仕事が終わって帰宅中。
電車に揺られている私の顔がガラスに映っている。
自分が可哀想なくらい魂が抜かれた様な顔をしている。
今日に限って残業って!
癒されにあのカフェに行きたかったのに…っ
そもそもあのダメ上司がミスらなければ順調に進んだ案件でしょ!?
クスクスと聞こえた気がする。
幻聴だと思うけどそっちを見ると
ご、極上の癒し……!!
苦し紛れの言い訳すぎる…
でも真実なんだよなぁ
kneさんの優しい言葉に癒される…
迷惑なんてある訳ないのに
優しい話し方が五臓六腑にしみわたる。
一瞬二人きりかと思ったけど周りにはほかの乗客が沢山いる。
疲れてるな、私。
カフェのパンだ!
優しさの塊すぎる…
微笑みながら口元に人差し指を当てて「しー」のポーズをするkneさん。
かっこいいから可愛いまであるのか、この方は
あ、そうなのか。
そういえばあの黒髪のスタッフさんこの前は居なかったな。
ぼんやりしてたら電車が止まってた
言い終わると同時に扉が閉まった
kneさんはホームでにっこりと微笑んで手を振ってくれている
私は手を振るのを遠慮して会釈をした
気がついたらダメ上司の事が頭から抜けていた。
カフェに行かなくても得られる癒しってあるんだ…
帰ったら頂いたパンを食べよう。
kneさんの笑顔を思い出して、こぼれる笑みを抑えきれなかった。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。