タケミっちと別れた後千冬の姿が見えた
気のせいかどこか不機嫌な様子で
なんだどうした
その不貞腐れた顔どうした
もしかして千冬タケミっち嫌い?
嘘、むしろ仲良くなれそうと思ってたけど
べシッと頭を叩かれた
全然痛くない
そのまま2人で近くのコンビニに向かった
手前の商品を手に取る
これホント美味しいんだよね
なんだかんだ奢ってくれるんだよね千冬は
圭介のペヤングパシリで慣れてるかな
そのまま店を出てすぐ横のベンチに腰を落とした
袋を開けながら千冬は口を開く
包帯巻いてるけど貫通してたし
絶対跡が残ってしまう
刃物なんて使って卑怯だよ…
千冬はアイスを口に含み下を向きながらそう言った
気のせいかな微かに耳が赤い気がする
浴衣…え、私?
そんな唐突に言われるとなんか…
あつい
絶対今すごい顔してる
夏の暑さのせいかそれとも…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!