3日
72時間
扉越しに呼んでも、返事はない
死んでるかもしれない
冬を告げる風のような
ひんやりとした廊下の静けさが、
胸を締め付ける
生きてたら、
貴方の瞳に俺が映っていたら、
勝手に開けたこと謝って、キスしよう
死んでたら…
その時、考えよう
ふっ、と弱い風が襟足と踊る
目の前に映るのは…
先輩の瞳に似たアイスグレーの紫陽花
優しく花をかき分けていくと
まだ温もりの残る頬を見つけた
…書類が落ちている
頭に咲く花を抜く
時折聞こえるうめき声が胸を締め付ける
花をどかし終わると、
呻き声も止み、
瞼の裏に隠されれいたアイスグレーが
輝き出す
抱きしめた体は前より少し細くなっていた
俺がぼろぼろと涙を流している隣、
ぽやぽやと朝日に当たる愛おしい人
36℃より少し冷たい体温を、
俺の体温で温める
今日が、2人の日が始まる













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。