目が覚めた
あの後乾かしてもらってるのが気持ちよくて寝ちゃってたみたい
まだ視界がはっきりしなくてぼやけている中聞こえるのは何かを調理しているような音と誰かの鼻歌
一度目をぎゅっと瞑って開くと視界にはリビングの照明と天井
ソファに寝転んでたからさくちゃんが運んでくれたんだと思う
低血圧で起き上がるのが少ししんどいけどなんとか体を起こす
何かを調理しているのも鼻歌を歌っているのもさくちゃんだった
咲哉side
あなたの下の名前が食べていたお菓子を没収してあなたの下の名前をお風呂に入らせる
その間に冷蔵庫に何があるかの確認をしてからソファに座る
今日は両親の帰りが遅いから何かしら作り置きがあるかなと思っていたが予想とは反対に冷蔵庫に調理済みのものは無かった
何作ろう
ソファにあるクッションを抱えながらスマホで冷蔵庫にあるもので出来るレシピをアプリで検索する
久しぶりにあなたの下の名前と作ろうかな
小さい時から両親は共働きで遅く帰る日も少なくなかったから一緒に作ることも多かった
ただ高校生になってから帰宅の時間が遅くなってその時間から作るのはしんどいということで休日に作り置きを作っておくことが多くなった
あなたの下の名前が好きそうなレシピを探しているとあなたの下の名前がお風呂から上がって声をかけてきた
スマホを置いて
と言うと小走りで取りに行ったあなたの下の名前
戻ってきたあなたの下の名前を股の間に座らせてドライヤーの設定をいじる
視線を感じるからドライヤーから目を離して視線の方に目を向けるとこちらを向いてるあなたの下の名前
ただ俺の顔が見たかっただけみたいでその愛おしさで出そうになる声を必死で抑えながらあなたの下の名前の髪を乾かす
小さい時から変わらない猫っ毛
髪伸びたなあなんて思ってるとあなたの下の名前の身体の重心が右に寄ってきた気がして上から覗き込むと目は開いてない
起こさないようにと風量を調節してブラシで梳かしながら乾かす
昔から変わらない赤ちゃんみたいな寝顔を見るといつも守らなきゃいけないと思う
乾かし終わってドライヤーを片付けたらあなたの下の名前をソファに移動させる
カーペットが敷いてあるとはいえど床は痛いだろう
膝裏と背中に手をまわして持ち上げる
心配になるくらいに軽い
ソファに寝かせて毛布を掛ける
頭を撫でると起きているかのように口角が少し上がる
周りはあなたの下の名前は大人っぽくて俺は子供っぽいと言うけれどそれは違う
二人でいる時はあなたの下の名前の方が子供っぽく見える仕草や行動が多い
このままソファであなたの下の名前と寝るのもいいかと思ったが両親が帰宅した時に夕飯がないのはダメな気がしてキッチンに立つ
今から米を炊くと時間がかかるから今日はパスタにしよう
父親が出張で福岡に行った時に買ってきてくれた明太子があるから明太子パスタを作ることにした
パスタを湯掻いていると後ろからあなたの下の名前の腕がお腹にまわってきた
音で起こしてしまったのだろうか
そう言うと背中に頭をぐりぐりと押し付けてくるあなたの下の名前
低血圧ひどくなっちゃったかな
お皿を準備してくれるあなたの下の名前
お皿に盛り付けると運んでくれるあなたの下の名前
フライパン洗うから先食べといていいよって言っても椅子に座って待ってるあなたの下の名前
一口口に入れたら飲み込んでから美味しいって言ってくれるあなたの下の名前
全部ぜーんぶ愛おしくて大好きなところ
こんな幸せがずっとずっと続きますように











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。