ヒソカが酔う話
夜、ヒソカがコートを着た
もう夜の11時
空には星が宿っている
私は迷わず答えた
ちょっととばす
夜の街はネオンでぎらぎらしていて、どこか騒がしい。
小さなバーの個室
テーブルにはグラスとボトルが並んでいた
イルミは背筋を伸ばして座り、表情一つ変えずにグラスを口に運ぶ。
ヒソカは椅子にもたれ、ゆったりとした様子であなたの隣にいる。
それだけ言って、またグラスに視線を戻した
時間が少し経った
テーブルの上のグラスは増えていくけど、
イルミは相変わらず無表情
飲むペースも、動きも変わらない。
一方、ヒソカは少し様子が違った
あなたの隣にぴったり座って、肩が触れている
腕を引かれて、ヒソカの胸元に引き寄せられる
あなたの肩にヒソカの腕が回されて、逃げ場がない。
あなたの髪に鼻先を埋めるみたいに息を吸う。
イルミはグラスを持ったままちらっと見るだけ。
ヒソカは当然みたいに言ったあと
あなたの頬に指先が触れた
指でなぞるみたいに、ゆっくり。
あなたの顎に指をかけて、軽く顔を上げさせる。
その言葉に心が締め付けられる。
だけど平然を装った。まるでそんな気持ち存在しないかのように
ヒソカの手からグラスを取ろうとした時
ちゅ、という小さな音
次はさらに長めに、ちゅ、ちゅっとリップ音が響く
イルミはため息みたいに言った。
そんなヒソカの言葉を無視してさっさと店を出て行った
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夜道。
二人きりになると、ヒソカはあなたの手をぎゅっと握ったまま離さない。
ヒソカはあなたの頬に何度もキスする
軽く、何度も
するとヒソカは満足そうに笑った。
あなたの頭を撫でる
するとヒソカは
あなたの肩に顔を埋めて、囁いていた
その言葉がどうしょうもなく嬉しくて
どうしょうもなく辛かった
叶うわけないのに














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。