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第2話

気を引きたい
36
2026/07/15 14:13 更新
あなた
あ!ひ、ヒンメル様!

ヒンメル
ヒンメル
やあ、あなたさん。
怪我の具合はどうだい?

あなた
もうすっかり元気です!
ヒンメル様のおかげです!



魔物に街が破壊されたあの日から、


ヒンメル様は、この街にしばらく滞在してくださっている。





またいつ魔物が来るかわからないため、


街が復旧するまでは護衛をしてくれるそうだ。






それにしても…

あなた
(今日も、かっこいいなぁ…)



今日の空のように澄んだ瞳で見つめられると


吸い込まれてしまいそうだ。




もぶA
もぶA
あ、ヒンメル様だ!
もぶB
もぶB
ヒンメル様〜♡



ヒンメル様の目線が、私から外される。




…せっかく、ヒンメル様を独占できてたのに…





ヒンメル
ヒンメル
あれ、家の手伝いはいいの?

もぶB
もぶB
人手が足りないのぉ
誰か呼んできてって言われたぁ
もぶA
もぶA
ねーヒンメル様ぁ
来てくれるでしょー?

ヒンメル
ヒンメル
なるほど。
そういうことなら、手伝わせてもらうよ。



あなた
(えっ、ヒンメル様…行っちゃうの?)



派手な女の子たちに手をとられて、


ヒンメル様は歩いて行ってしまった。






あなた
…あの子たち、可愛いもんね。
私なんかよりずっと…



はあ…とため息をついて、


近くの花壇に座り込む。





あなた
あーあ、ヒンメル様の気を引く方法
何かないかなぁ




このままじゃ、

あの子たちにヒンメル様をとられちゃう。



なんとかしないと。





フリーレン
フリーレン
ここ、座ってもいい?

あなた
え?…わっ!ふ、フリーレン様!?



驚き戸惑う私に見向きもせずに

フリーレン様は腰を下ろして、魔導書を読み始めた。




フリーレン様も、ヒンメル様と一緒に


この街を救ってくれた英雄だ。




…だけど、いつも無表情で、何を考えているかわからない。



エルフって初めて見るし、なんだか怖いくらい。





フリーレン
フリーレン
…何?



私があまりにもじーっと見つめていたからか、


フリーレン様は面倒くさそうに私を睨んだ。




あなた
あ、す、すいません…




やっぱり怖い。



ヒンメル様はあんなに優しいのに、


この人は、なんて冷たい目をするんだろう。











はぁ、とため息を吐いて、空を見上げる。




ヒンメル様の、気を引く方法……





フリーレン
フリーレン
ヒンメルの気を引きたいの?

あなた
ひゃあっ!?


驚いてひっくり返りそうになった。




そんな私に、フリーレン様が首を傾げる。



フリーレン
フリーレン
ごめん…そんなびっくりするとは

あなた
な、なんっ…!?こ、心読ん…!?

フリーレン
フリーレン
え、いや…声に出てたから

あなた
?!!?!?!?!?!!!?




こ、声に!!!?でで、出てた!?




は、恥ずかしすぎる!!!!



あなた
うー…すいません…



膝に顔を埋めながら、恥ずかしさで死にそうだった。



勇者様の気を引きたいだなんてことを、


まさか仲間の人に聞かれるなんて…



フリーレン
フリーレン
どうしてヒンメルの気を引きたいの?

あなた
…も、もっとお話、したいからですぅ…

フリーレン
フリーレン
話しかければいいじゃん

あなた
簡単に言わないでください…

フリーレン
フリーレン
?




気まずい沈黙が流れる。
(フリーレン様は気まずくなさそうだけど)




私は顔を少しだけ上げて、フリーレン様を見た。




あなた
あの、…聞きたいんですけど
あなた
ヒンメル様の好きなものとか…わかります?



フリーレン
フリーレン
……


てっきり、なんでそんなこと教えなきゃいけないの。

って言われると思ってたけど、



フリーレン様は、顎に手を当てて悩み始めた。





フリーレン
フリーレン
…確か、ルフオムレツが好きって言ってたような。

あなた
!!
あなた
ルフオムレツ…




私って、単純だ。


ヒンメル様の好物が知れただけで、こんなにも嬉しい。






ルフオムレツが美味しい店なら知っている。





…誘って、みようかな…






あなた
ありがとうフリーレン様!!



よし、さっそくヒンメル様を誘いに行かなきゃ!!

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