第3話

3.体温調節なんて
439
2024/03/03 13:20
『 何…してんの? 』
「 ぅ゛わぁッ、
「 ごめんなさいッ、ゆるしてぇっ、( グスッ 」
俺の部屋のベッドの上で、
涼架はパーカーの袖がびしょびしょに
なるほど泣き崩れていた。
「 僕がわるいんだよッ、ごめんッ…、( ヒック 」
『 涼架、一回落ち着け、、 』
「 だめだめな彼女でごめんッ、、泣 」
『 だから落ち着けって! 』
びくっ、ごめんッ… 」
『 元貴が悪いんだよ、な? 』
「 もとき、、、? 」
『 あいつの性格は腐りきってる。 』
『 大体人にあんな物言いはねぇだろ、 』
「 ほんと、? 」
『 人を全肯定したくない人間だから。 』
濡れた頬に触れられて、
そっと優しくキスされた。
抱きしめられながら、
押し倒されて。
そうやってされてると、涙が零れてくる。
なんでだろう…
ねぇ、ひろ君なんでだろう?
きっときっと、
信用が出来てないからだ。
いつか元貴を好きになってしまう。
僕みたいな病弱で、
自分を隠した藤澤涼架、なんて
もう愛想尽きるのは時間の問題。
それに比べて元貴は、
メイクも上手で。
男の子なのに可愛くって、
羨ましい。正直。
ひろ君はきっと其方を選ぶだろう。
僕も男の子だったら、
きっと元貴を選んでいるだろうな。
愛されてる、?
「 あいされ、てる、、、? 」
どうなんだろうね、、?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺が先に帰ってしまって、
元貴と涼架だけにしてしまった時。
LINEで真っ暗な背景で、
音声だけが送られてきた。
その動画の内容とは、
--・-- ・-・ -・ -・-・ -・ ---・- -・-- ・-・-- -・・ --・-・ ・- 
モールス信号だ。
へぇ、あいつモールス信号出来たんだ。
よく聞いてみると、
( 涼架…っ! )
俺が、行かないと。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「 ぅ゛がッ、 」
「 いたぃ゛、、やめて、もときぃ゛、! 」
助けて助けて助けてひろ君、
「 でも涼ちゃんが悪くなーい? 」
「 自分の男じゃないのにくっ付いてさw 」
「 かんけいな゛…っ、ぅ゛ッ、!! 」
「 ミセスにはもとぱだけで十分なんだよ笑 」
「 かはッ、ぐふ゛…ッ、、 」
『 もーとき。 』
「 …っ、ひろとッ… 」
『 何してんのお前。 』
「 えっ、いや、、その… 」
『 こんな傷だらけだ、 』
『 涼ちゃん痛かったね、? 』
『 早く来てれば良かった。 』
「 ほら、やっぱりそうじゃん! 」
『 は? 』
「 若井は僕には振り向いてくれないんだ。。 」
『 だからって言って
メンバーを傷つける理由には
ならねぇだろ。 』
「 いやなるよw 」
「 そうやって涼ちゃんには天性の物がある!俺には無いんだよ!、
おかしい!そんなのおかしい、、、 」
( ちがう、そんなのじゃない。 )
( 僕の身体は神様が左手で書いたものだよ、 )
( もときのほうがッ…いいよ、 )
「 若井はどっちがいいの?ねぇ? 」
「 俺は藤澤涼架の事が嫌いだよ。 」
「 大っ嫌いだ。 」
「 本当に殺したいくらいにね。 」
『 自己中心的な奴は俺だって大嫌いだよ。 』
『 そんな奴こっちから願い下げ。 』
「 涼ちゃんなんてミセスに要らないでしょw 」
『 お前いい加減にしろよ! 』
『 涼架だって我慢してんだよ、
お前の我儘に。 』
『 俺と涼架がどんだけ
気遣ってると思ってんだよ…! 』
「 何、こっちだって涼ちゃんの
変なアレンジに付き合ってあげてるけどw 」
元貴はひろ君に強く抱きついた。
「 俺だって頑張ってんだよ、 」
「 何で振り向かないの、 」
( 僕だって、元貴のこと憎めないな、 )
( 大好きなメンバーだし、 )
( でも、 )
「 僕だって頑張ってるよ…ッ! 」
「 毎日ひろ君に話しかけて貰えるように努力して、積極的に話しかけてるんだよ …? 」
「 可愛くなって、仕草もちゃんと勉強して、 」
「 そりゃあ元貴には勝てないよ、、! 」
「 元貴の事は憎めない、 」
「 大好きだから。 」
「 良いよねぇ涼ちゃんは!! 」
「 ただそれだけで
若井に振り向いて貰えるんだから!! 」
「 涼ちゃんのそーいうとこ、
本当にウザい…! 」
「 もときっ…、 」
「 もときぃ…ッ、 」
「 僕はずっと信じてるから、 」
『 涼…架… 』
いつでも涼架は優しい。
穏やかで、仲間思いで…。
『 もう帰ろ。 』
「 うんッ… 」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「 元貴の事、僕は大好きなのに…っ、 」
『 ……涼架、、 』
優しくなでなでしてくれて、
どんどん涙も零れ落ちる。
『 仲間思いだねぇ、涼架、、 』
冷たくて、小さい身体を引き寄せられる。
『 俺はそんな涼架に恋したんだよ。 』
周りにどうこう言われようが関係無い。
僕の人生だよ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
モールス信号の意味調べて見てください!
結構深い…と思います

プリ小説オーディオドラマ