放課後の街は、オレンジ色の光に包まれていた。
手をつなぐたび、指先が少し汗ばむのは緊張のせいか、 それとも――隣にいるローレンのせいか。
新しいデート服
ローレンの好みに合わせた服装
ずっと前から思ってた
いつも照れることなんてなくって
余裕そうな彼を照れさせたいって
今日はそのチャンス
そう意気込んだのはいいものの…
脚を大胆に出した短めのワンピースを着て
ぐるっと一周回ってみる
愛おしそうな目で見られて少し恥ずかしくなる
私がそう顔を赤くしていると…
恥ずかしげもなくそう言うローレンに、
思わず頬が赤くなる
彼はよく「可愛い」とか、「俺の彼女は世界一」とか
全く恥ずかしげもなくそんなことを言う
私だってそんなふうに言いたいけど…
恥ずかしい…
彼に照れて欲しい
そう思って咄嗟に出た言葉だった
すると、
"大好き"
そんな言葉で彼が照れるとは思わなくて
自分も恥ずかしくなってきた
今まで思っていたことを彼に言ってしまった
不意に彼に抱きしめられる
ふわっと彼の匂いがした
まさか、彼がそんなことを考えていたなんて
全く思ってもいなかった
なんだか急に私が思っていたことが
ちっぽけなものだと思い始めた
彼の本音が聞けて
なんだか恥ずかしい気持ちもあるけど、
そんなふうに思ってくれてたと知れて
嬉しい気持ちになった
帰り道、ローレンが不意に思い出したように
何かを取り出した
彼が私の後ろにまわって何かをつけた
それは、綺麗なハナモモのネックレス
彼がネックレスに口付けた
私はこれからも彼に照れさせられるのだろう
でも、それは彼からの愛を受け取った証
私は満面の笑みでそう返したのだった
終
ハナモモの花言葉
「あなたに夢中」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。