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ぼくは、クマの人形
とある女の子のオカアサンが、ぼくを買ってくれた
最初は、ただ、大事にしてもらえてウレシカッタ
ボロボロになるまで抱きしめてくれていて
役に立てることが
抱きしめられていることが
本当に、ただただウレシカッタ
でも、何度もほつれても直してくれたのに
どうして、そんな簡単に
ポイッと、投げ捨てられたの?
ぼくは、カナシクナッタ
ショウキャクロに、投げ捨てられた
あんなにも大切にしてくれていたのに
ぼくを、愛してくれたのに
どうして?
ねぇ、ぼくは、カナシカッタヨ
ニンゲンはみんな仲良くしているのに
ぼくが、ニンゲンだったらヨカッタの?
ぼくのあとにも、何人も、何人も捨てられた
「どうして!?」「助けて……!!」
そんな声を聞くたびに、またカナシクナッタ
でも、それと同時に
怒りが湧いた
みんな、なんで捨てていくの?
僕らを愛してくれてたんじゃなかったの?
ド ウ シ テ ス テ ル ノ
ショウキャクロの中は、アツカッタ
イタカッタ
クルシカッタ
みんな、トケタ
全部混ざり合って、色んなカンジョウがぐちゃぐちゃになった
そんな時に、アイツが来た
僕らみたいに、ぐちゃぐちゃに溶けて
「これで人間じゃないとわかってくれたかな?」
そう問いかけてきた、ニンゲンみたいなやつ
僕らは、ソイツがニンゲンじゃないとわかった
だって、僕らはずっとニンゲンと暮らしてきた
どういう行動ができて、出来ないのかくらいわかる
だから、ニンゲンじゃないとわかった
更に、ソイツは言った
僕らの望みはなにか
僕らの望み?
…そんなの、一つに決まってる
『また、人形だった時みたいにアイサレタイ』
酷いほど床に打ち付けられたって
ボロボロにされたって
僕らはみんな、ニンゲンに愛されていた
けれど、捨てられてしまった
…それでも、また人形だった時みたいにアイシテクレルなら
それなら、アイシテ
また、アイシテ












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。