筆談表記 ... 【 】
手話表記 ... 『 』
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あなたの英語 side
手にはギター、目の前には楽譜
私はこれから演奏を披露するらしい
少し、いやだいぶ緊張で指先が震えてる
どうしよう、なにも大丈夫じゃない……
ペンを握る手に嫌な汗が滲んでいく
楽譜通りに弾けたとしても
アクセントとかフォームとか、
色々おかしいところあるだろうし
でも、その言葉にふっと肩の力が抜けた
完璧じゃなくても、良いんだ
ただ、今の私にとって一番良い音楽を
追求すれば良いだけ
伊波さんの言葉には
不思議なパワーが宿っているのかもしれない
ひとつ、深呼吸をしてからパッチを手に取る
昔、お父さんが教えてくれた
魔法の言葉を思い出して
「 大丈夫、自分を信じて 」
うん、だんだん馴染んでいってる
ブランクはあったけどこの弦を弾く感じ、
ぜんぜん忘れてなかったんだな……
そう考えると私、
だいぶ音楽に未練タラタラじゃない?
♔.゚
反応が怖い。評価されるのが怖い。
何も聞こえない事が、何よりも怖い
1秒1秒、時間を刻む音が長く感じる
お願いだから大丈夫だよって言って、
問題ないよって、やって良いよって、
まだ出来るよ、って
君のその明るい笑顔で、
蟠りも何もかも吹き飛ばして欲しい
あ……
最初に出て来た感情は「安堵」だったけど、
それでもやっぱり嬉しさはあって
自分でも、指がちゃんと動いてくれて
やっぱり私は音楽から離れられないんだな、って
改めて、そう感じた気がする
今の私なら、胸張って言えるよ
やっぱり、どうしようもなく、音楽が好き











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!