第2話

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2026/01/06 11:57 更新





あの雨の日から、少しだけ世界が変わってみえた。



理由は分からない。

ただ、テヒョナの隣に座るだけで胸がザワつく。



TAEHYUN
TAEHYUN
 ボムギュヤ、聞いてる? 


BEOMGYU
BEOMGYU
 え…あ、うん 



怪訝そうに眉をひそめるテヒョナ。

僕は無意識に笑顔をつくる。



…よかった。いつも通りで、何も変わってない。



ふと、猫の言葉が頭をよぎった。




🐱
 1年後君の関係が一つだけ終わる 




考えれば考えるほど答えは1つに収束していく。

昼休み。
屋上へと向かい階段を上りながら決めきれずにいた。

今日は風が強くて、雲が低い。



TAEHYUN
TAEHYUN
 来ると思った 


先に屋上にいたテヒョナが振り返る。


BEOMGYU
BEOMGYU
 …え、なんで 



TAEHYUN
TAEHYUN
 ボムギュヤ、
考えごとしてると絶対ここ来るから


そんなことまで知られてたんだ。

僕はそれを聞いたとき、苦笑した。


柵越しに2人で街を見下ろした。

テヒョナと距離は近いが触れられない。


BEOMGYU
BEOMGYU
 …ねぇ、テヒョナ 


TAEHYUN
TAEHYUN
 ん? 


名前を呼んだだけで心臓が跳ねた。
透き通ってるテヒョナの目が僕を映す。


言うつもりじゃなかった。

こんな形じゃなくて、ちゃんと覚悟が決まってから。


でも、考えるよりも先に口が動いてしまった。



BEOMGYU
BEOMGYU
 もしさ…僕がテヒョナのこと 
好きって言ったらどうする?


僕らの間に沈黙が流れる。

こんな冗談っぽく言うつもりなかった。

自分でも分かるくらい、軽かった。


テヒョナは、すぐに返事はしなかった。

視線を逸らして、フェンスを見つめている。


TAEHYUN
TAEHYUN
 ……急に何 


BEOMGYU
BEOMGYU
 いや…ほんと興味本位 
深い意味はないよ


自分でそう言ったとき、胸がチクッと痛んだ。

嘘じゃない。…だけど、本当のことでもない。


テヒョナはしばらく黙った後、息を吐いた。



TAEHYUN
TAEHYUN
 …そういうこと、冗談でも言わないでよ 


声が、いつもより低かった。


BEOMGYU
BEOMGYU
 …ごめん 


僕はいつものように笑って誤魔化す。

でも空気は変わらなかった。


テヒョナはそれ以上何も言わずに、立ち上がった。


TAEHYUN
TAEHYUN
 …先、戻る 


BEOMGYU
BEOMGYU
 …うん 


テヒョナの背中を見送りながら、僕は思った。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈失敗した。


冗談を言ったつもりだった。
でも、あれは確かにテヒョナに告白した。




放課後。
僕らはいつも通り2人で帰った。

会話はない。
でも距離は変わらない。

それが、逆に怖かった。


別れ際、テヒョナが足を止める。



TAEHYUN
TAEHYUN
 ボムギュヤ 


BEOMGYU
BEOMGYU
 なに…? 


TAEHYUN
TAEHYUN
 …さっきの 




一瞬期待してしまった自分に嫌気がする。

でも、テヒョナは首を横に振った。




TAEHYUN
TAEHYUN
 …やっぱいい 



それだけ言って、踵を返す。





夕焼けの中、テヒョナの遠くなっていく背中を見つめた。

もう、知らなかった頃には戻れない。


僕の軽い一言で、興味本位で、踏み込んでしまった。










その日の夜、窓際に猫がやってきた。



🐱
 言っちゃった? 



猫は楽しそうでも、責めるわけでもなくただ聞いた。


BEOMGYU
BEOMGYU
 …うるさい 



🐱
 もう始まったよ 



BEOMGYU
BEOMGYU
 何が 



猫はしっぽを揺らして、僕の目を見つめる。



🐱
 “奇跡” 



そんなものなんていらなかった。

テヒョナの隣に居られれば、それだけで幸せだったのに。



でももう遅い。








┈┈┈┈┈┈┈1年後。

何が終わるのか。



答えが少しずつ近づいているような気がした。



𝙉𝙚𝙭𝙩 .🐻‍🐿

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