1面の血の海
そこには"誰か"が倒れていて
赤い髪の少年はそれを必死に繋ぎ止めていた
その"誰か"を助けたかった
腕にべっとりと血が付いていても
もし、
命を投げ出してしまうとしても
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また、怖い夢を見た
とてもとても昔の夢
死を、覚悟していた。
ふとスマホを見るとすとぷりのグループLINEが動いていて、今日ご飯に行く約束をした
きっと、最期にメンバーの笑顔を見れるのは今日で最後だから
笑ってお別れをしようね。
何故か、手が、少しだけ震えた。
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動画編集に録音に……
指を折り今日のノルマを確認する
全て終わったことを確認すると腕をぐー、と伸ばしてスマホを見るともうすぐ集合の時間だった
目を軽く瞑り髪の毛を梳かしてバックにスマホを入れて家を出た
少しの心残りを、家に残して。
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集合場所に行くともう既にみんなが集まっていた
相変わらずみんなは元気で
この先起こる悲劇を知らずに笑顔でいる
それを、俺は、壊せるだろうか、
本当に?
少し、強引だったかもしれない
るぅとくんがこちらに伸ばしかけた手をす、と胸まで引いて
こちらを少し焦点の合わない瞳で見つめていた
俺が話しかけたのは
周りの声でこの気持ちが漏れてしまわない気がしたから
心の声をどうか、吐き出さないように
でも、少し、俺の心を分かって欲しかったから。
俺は、君を殺したくないということを。
でも
この声は君に絶対バラさないように
嗚咽と共に
吐きかけた贖罪を無理矢理飲み込んだ
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気がつけばほぼ飲み会とかしていたそれは日付を回っていてお開きになった
またね、と言わなかったのはきっともうこの関係で会えないから
そう言った君に、上手く笑えていただろうか
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肩に、手が置かれる
とても、冷たくて冷酷な手
ゆっくり
ゆっくり
ゆっくり、
振り返る
だいたい予想通りだ。
ねっとりと笑った総大将が
いつもとは違う、真っ赤な目でこちらを見ていたこと以外は。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。