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第1話

Prologue
509
2024/06/04 09:32

医者)もう、手の施しようがないかと、、、

?)そう、ですか。俺っていつ死ぬんですかね?

医者)言い難いですが、、この一週間が山場でしょう

?)そんな暗い顔しないでくださいよ

?)ここまで生きてこれたのは先生のおかげなんです

医者)守ってあげられなくてごめんね

医者)____ くん。

?)せんせ?先生のおかげでねすっごく楽しかったよ

?)悔いもなぁんにもない!

?)お母さんとお父さんにも早く会いたいなぁ

?)あ、ただ恋をしてみたかったかも!!

?)あれ、、おかしいなぁ

?)眠くなってきちゃった

?)い~っぱい寝たのに、、

?)せんせ。なんかずっと寝ちゃいそうだから

?)最後にいい?

?)せんせ。幸せをいっぱいくれてありがとう。

?)せんせ。またねっ




No side

それはそれは安らかに息を引き取った彼。

小さい頃から病弱で治療だって辛かっただろうに

誰よりも明るくて暖かかった。

彼が息を引き取って何年経っただろうか。

彼が生きていたことを証明すべく

今まで彼の病室は使われてこなかった。

そんな病室で彼がいなくなってから初めて

とある青年が入院することになった。

病室にはただひとりなのに

話し声が聞こえると入院当初は話題になっていたが

それも日常と化し、今では話し声が聞こえないと

誰もが不安になるようになった。

青年が生きていないのではないかと。

その青年の話し相手は誰も知らない。

電話してる風でもない。

ただ、すごく楽しそうで

医者には全く笑顔の絵の字も見せないけれど

一人でいる空間ではとても可愛らしい笑顔を

覗かせている。

そんな青年とこの世に居ないはずの彼が出会った

奇跡の恋物語。

いま始まります。


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