⚠️旧国、カプ表現、微グロ、死ネタ注意⚠️
1989年、
ベルリンの壁が崩壊。
街が祝賀ムードに沸くなか、
ベルリン郊外のひっそりとした丘に、ぽつんと墓標が立っている。
そんな場所に_
そう言って、俺はナチの墓を後にした。
ーソ連の執務室ー
(ソ連side)
1990年、2月。
俺は執務室の椅子に座って書類をめくる。
パラ…パラ…
単調な音だけが響く。
その時_
あいつは慌ててこちらに駆け寄ってくる。
心底腹立たしい。
バタン(ドア)
近年、同志たちの民主化が進んでいる。
もう残っているのは_
最近よく、夢を見る。
あいつが生きていた頃の夢。
それは大体、あの時だ。
カチャ
パァン!!!
あいつは、血を流しながら倒れた。
いくら呼びかけても、ナチは起きない。
ギュッ(ナチを抱きしめる
そんな日々が続いた。
ある日、違う夢を見た。
(夢)
____もしあの頃、あいつが小さな胸に秘めた想いを話してくれてたら。
それを俺が受け止めてあげられてたら。
こんなことにはならなかったかな?
ドアの向こう)ドンドンドン!
Hallo,ソ連
アメリカだ。
単刀直入にいう、
「冷戦を終結させないか?」
Yesなら、12月2日、マルタ島に来い。
そこで終わらせよう。
アメリカ
1989年、12月3日。
"終結を宣言する"
冷戦、終結。
それが何を物語るのか、
俺には痛いほどわかった。
その瞬間、俺の胸が大きく脈打ち、呼吸が苦しくなった。
(アメリカside)
あいつ…さっきは取り繕ってたが…
俺の目は見逃さないぞ。
口を押さえた手が朱く染まっていたのを。
(ソ連side)
このまま俺は死を迎えるのか…?
…そこからは怒涛だった。
1990年、3月11日、5月4日、
1991年、8月20日。
リトアニア、ラトビア、エストニア、
__独立宣言。
1991年、4月9日、8月24日。
グルジア(ジョージア)、ウクライナ、
独立宣言。
1991年、8月27日、30日。
モルドバ、アゼルバイジャン、
独立宣言。
1991年、8月31日。
ウズベキスタン、キルギス、
独立宣言。
1991年、9月9日、9月21日。
タジキスタン、アルメニア、
独立宣言。
1991年、10月27日、12月10日。
トルクメニスタン、ベラルーシ、
独立宣言。
1991年、12月16日、カザフスタン、独立宣言。
そして、1991年、12月25日。
バタン(ドア
1991年12月26日。
あの日が、来る。
ーベルリン郊外の丘ー
そういえば、この丘もあいつと一緒に走り回ったっけ。
…なつかしいな。
…あれ、なんか、あたまが、まわらない…
なんで…
もう、
からだがいうことを、
きかない…
…え?
からだが、くずれはじめてる。
まだ、たどりついてないのに。
まだ、なにもできてないのに。
まだ、
生きたいのに。
あ、でもいいのか。
だってしんだら、
あいつにまた、あえるんだから。
あいつの墓を、目指す。
もう下半身は崩壊してしまったのか、動かない。
それでも__
少しずつ、少しずつ。
あいつの墓に近寄ってく。
なんとかたどり着いた。
そして、墓石を抱きしめる。
薄れ行く視界の中、
俺は笑うお前を見た気がした。
もし、またあえたなら。
もし、やりなおせるなら。
こんどはちゃんと、いっしょにあるこう。
こんどこそ____
…なんか、あかるいな。
そういって二人は、光の中へ歩いていった。
…今度はしっかり、手を繋いで。





























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。