俺は、反抗しなかった。
いや……反抗できなかったんだ。
だって………
俺が母さんと父さんを殺したのは、事実だったから。
あるとは……………正しい。
あるとは間違っていない。
そうだ。悪いのは俺。おかしいのは俺。
そう思ってないと、この生活には耐えられなかったから……
何度も何度もそう、自分に言い聞かせてた。
俺は……………"殴られて当たり前。"
ガチャ
あれから1日がたった。
俺は……あるとの件を忘れていようとしたけど……帰っても、あるとがいる。
そう簡単には忘れられない。
………また、始まる。虐待の毎日が。
ないくんにも、普通に。ふつーに接する。
違和感の、ないように。
ドンッ!!!
最悪だ……違和感のないようにしなきゃいけないのに……
コケた。いつもはこけないのに……これじゃバレるッッ
不自然になっちゃだめ。不自然にッッッ………………
ライブ当日…………リハーサルで……俺は失敗をしている。
本番はもう失敗できない。
成功せなきゃ……成功…………
って………
は……??
なんでここに……
あるとが…………いるの…?
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!