そう言われて視線を向けた先には、
普通より少しばかり大きいマンションだ。
案内されて入ってしまった。
隣から、ひょこっと黄髪の男の子がでてきた。
俺は怖くて、目を丸くした。
また、?
この黄髪少年一体誰。
僕みたいに、?
どうやら黄髪少年がブチ切れている。
るぅと、さん、。
どこかで聞いたことがあるような。ないような。
逃げた方がいい、?
ボーッと2人のやりとりを眺めながら考えた。
じっくりと考えた。
るぅとって名前、テレビで聴いたんだ。
確か___________
まさかこの人も。
やっぱり心が読めるんだ。
そう思いながらこくりと頷いた。
るぅとさんは、
怖恐れながらも質問をした俺に、
彼はくしゃっと笑った。
怖くても聞いた俺偉すぎ。
うん!そうなんだよ!と言うように首を縦に振った。
嬉しさのあまり、笑顔が溢れた。
急に出てくるのでとても驚いた。
そういえばずっとお面をつけている。
そう言って外したお面の後ろ側。
綺麗な碧い瞳だった。
つい見とれてしまうような、そんな顔だ。
この顔からあの声が出ているとは思えない。
るぅとさんはニヤリと笑っていた。
イケボ。
ころんさんのイケボ。
それは興味深い。
自然に発生する。
めっちゃ興味深い!!!
と言ってもいつ聞けるのだろうか。
明日?明後日?
うーん……________
俺はにっこりと笑ってそう言った。
体を前後に揺さぶられる。
楽しい。
こんなの何時ぶりだろう。
そうだ。生まれてから、こんな感情なんて、
______なかったんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!