平日だというのにFRONTIERは会社帰りの若者たちが踊り騒ぎ酒を飲む。初めて見た時は衝撃だったが今ではその風景も日常茶飯事で、誘ってくる男たちや、私を知っているのか睨んでくる女たちも上手くかわせるようになった。
そんないつものようにバーカウンターで飲んでたその時だった。
よりによって、陸さんがいない時を狙ってか、言い寄ってくる2人組の男たち。いつものようにかわそうとすると急に持っていたグラスを奪われ、腕を強く握られる。
ふと見ると、左手には見覚えのある黒のネイルが施してある。
思い出した…確かこの人たち、、
逃げ出そうとすると女の力では叶うはずもなく簡単に捕まえられ、腕を固定される。
そう言って口に布のようなものを押し付けられた瞬間、殴られたような刺激が頭に走りだんだん意識が遠のいていく。
外に連れ出され黒いワゴン車に乱暴に乗せられると男たちの声が脳裏に聞こえたのを最後に私の記憶はそこで途絶えた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!