翌朝___
昨日、あなたを泣かせてしまったが
仕事に来るなと言った俺の言葉を覆してきあなたにも非があるので
お互い様ということでこれからは
怪我をしたら病院に行く、と指切りげんまんをした
そういえば、昨日
小声で何か言っていたが聞き取れないところがあったな
今日、あなたに直接尋ねてみよう
その翌日も
その翌日も、その翌日も
その翌日も、その翌日も、その翌日も
あなたは来なかった
そして気づけば、
俺の愛車は工藤邸の前で止まっていた
考えなかった訳では無い
ただ、黙って行ってしまうことが
とても寂しくて寂しくて堪らなかったものだから
信じたくなかっただけなのだ
しかし、赤井の返事で
俺の理想は現実とは異なることを突きつけられた
こんなのただの八つ当たりだ
あなたを守れなかった自分を認めなくないだけだ
俺じゃなくてこの男に縋ったあなたに、、、
いや、、、縋らせてしまった俺自身に対しての憎悪感が堪らないのだ
俺ならもっと守れる、、、というのは
願望に過ぎないのかもしれない、、、
俺がソファから立ち上がり
コイツの胸ぐらを掴んだところで
ようやく細目が瞼を持ち上げた
ひんやりとしたグリーンの瞳が俺を見ている
俺が、、、そうさせたということか、、、ッ
あなたは俺のために、、、
あぁ、、、俺はなんて無力なんだろう
いや、立場が故、あなたはそうしたんだ
初めて俺は
公安の仕事を嫌いになった
工藤 あなた side___
数日前___
零くんの車をおりて阿笠博士の家へ向かう
声をかけると直ぐに扉は開いた
ガチャ
「赤井さん」という言葉を発するところを見ると
志保はどこが別の場所にいるようだ
私の問いかけに背後から声がした
その男はチョーカー型変声機を外し
グリーンの瞳を覗かせながら尋ねた
いつからそこに居たのだろう
奴らは公安の私の情報を手に入れたわけだ、、、
公安の、、、私のことを、、、
公安の、、、
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!